工場こうじょうで有害物質ゆうがいぶっしつの槽そうに落おちた猫ねこが行方不明ゆくえふめいに、当局とうきょくが注意呼ちゅういよび掛かけ　福山市ふくやまし

広島県福山市ひろしまけんふくやましの金属きんぞくめっき工場こうじょうで１０日とおか、猫ねこが有害物質ゆうがいぶっしつ「六価ろっかクロム」の槽そうに落おちた後あとでそのまま逃にげ去さったことが分わかり、当局者とうきょくしゃらが住民じゅうみんに注意ちゅういを呼よび掛かけている。

猫ねこはこの日ひ、工場こうじょうから出でていく姿すがたが防犯ぼうはんカメラに映うつったのを最後さいごに行方不明ゆくえふめいとなった。従業員じゅうぎょういんが１１日にちに見みつけた足跡あしあとから、深ふかさ３メートルの六価ろくかクロム槽そうに落おちていたことが分わかった。

六価ろっかクロムは発はつがん性せいがあり、触ふれたり吸すい込こんだりすると発疹はっしんや炎症えんしょうを起おこす恐おそれがある。

従業員じゅうぎょういんは作業時さぎょうじに防護服ぼうごふくを着つけることになっていて、これまで健康被害けんこうひがいは報告ほうこくされていないという。

工場こうじょうの責任者せきにんしゃによれば、槽そうは週末しゅうまつの間あいだシートで覆おおってあったが、週明しゅうあけに従業員じゅうぎょういんが出勤しゅっきんした時ときにはシートの一部いちぶが抜ぬけていた。

市役所しやくしょによると、近隣きんりんの地区ちくを捜そしたが猫ねこは見みつからず、生いきているかどうかも明あきらかでない。

猫ねこは体からだが毛けで覆おおわれているため、ただちに重おもいやけどを負おったわけではないと思おもわれるが、毛けに付着ふちゃくした液えきを舌したでなめれば体内たいないに取とり込こむことになる。専門家せんもんからは、猫ねこが長時間生ながじかんいき延のびられた可能性かのうせいは低ひくいとの見方みかたを示しめしている。

ソース：NHK ニュース