Hiện Furigana
ウクライナ軍 前進強調も “ロシア軍の激しい攻撃に直面”
2023-06-15 21:34:05

反転攻勢を進めるウクライナ軍は前進を強調する一方、それを阻止しようとするロシア軍による激しい攻撃に直面していると明らかにし、双方の攻防がいっそう激しくなっているものとみられます。
ウクライナ国防省のマリャル次官は15日、首都キーウで行った記者会見でウクライナ軍は東部方面では3キロ以上前進し、南部方面でも徐々に前進していると強調しました。
一方「敵は激しく抵抗し、無人機の攻撃や砲撃などに直面している」とも述べ、ウクライナ軍の前進を阻止しようとするロシア側による激しい攻撃に直面していると明らかにしました。
また、会見に同席した、ウクライナ軍の参謀本部の幹部は、今月に入ってからロシア軍は、140発以上のさまざまな種類のミサイルや250機以上の無人機を使って攻撃していると指摘した上で、ウクライナは、欧米側から供与された兵器も使い抗戦していく姿勢を強調しました。
一方、ロシア国防省は15日、ウクライナの無人機の生産拠点を攻撃したと発表したほか、東部ドネツク州や南部ザポリージャ州で砲撃などを行い、ウクライナ軍を撃退したと主張していて、双方の攻防がいっそう激しくなっているものとみられます。
英研究機関 “戦闘はより厳しくなる”
ウクライナ軍の反転攻勢についてイギリス王立防衛安全保障研究所は今月14日、ジャック・ワトリング上級研究員の分析を公開し、ウクライナの部隊がロシアが築いた防衛線の奥まで進めば、ロシア側の砲撃や空からの攻撃を受けやすくなるとして、「戦闘はより厳しくなるだろう」という見通しを示しました。
ワトリング氏は、これまでウクライナ側はなるべく広い範囲で前進する動きを見せることにより、どこからの突破を狙っているかロシア側に悟られないようにしてきたと分析しています。
ただ、いずれ主力部隊を投入して前線の突破を図る決断を迫られると指摘した上で、「成功するかどうかの二つに一つで、段階的なものではない」として、今後、決定的な局面を迎えることになるとしています。
その上で「損失は膨らみ、成功には時間がかかるだろう」と分析し、ウクライナ兵の訓練や武器を供与する態勢を維持し、ロシアにいずれは敗北すると思わせることが重要だと訴えています。
ワトリング氏は、これまでウクライナ側はなるべく広い範囲で前進する動きを見せることにより、どこからの突破を狙っているかロシア側に悟られないようにしてきたと分析しています。
ただ、いずれ主力部隊を投入して前線の突破を図る決断を迫られると指摘した上で、「成功するかどうかの二つに一つで、段階的なものではない」として、今後、決定的な局面を迎えることになるとしています。
その上で「損失は膨らみ、成功には時間がかかるだろう」と分析し、ウクライナ兵の訓練や武器を供与する態勢を維持し、ロシアにいずれは敗北すると思わせることが重要だと訴えています。
ゼレンスキー大統領 スイスの連邦議会でビデオ演説
永世中立国のスイスでウクライナへの武器の再輸出をめぐって法律を修正する動きが出るなか、ゼレンスキー大統領がスイスの連邦議会でビデオ演説を行い、武器の再輸出を認めてほしいと訴えました。
永世中立国のスイスは、他国に輸出した自国製の武器が、紛争当事国に再輸出されることを法律で禁じてきました。
ただ、ロシアによる軍事侵攻が長期化する中、ドイツやデンマークが、自国が保有するスイス製の弾薬などをウクライナに送りたいと要求していることを受けてスイスの連邦議会は、武器の再輸出に関する法律の修正案を検討しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、スイスの議会でビデオ演説を行い「戦争の原因はロシアによる侵略であり、命を守るために戦っている」と述べ、自衛の立場を強調しました。
そのうえで「私たちは平和を取り戻すために武器を求めていることを理解してほしい」と述べ、ウクライナへの武器の再輸出を認めてほしいと訴えました。
地元のメディアによりますと、スイスの議会で外国の首脳がビデオ演説を行うのは異例で、演説が終わると、多くの議員が立ち上がり、大きな拍手をおくっていました。
再輸出を可能にする法律の修正案は、今月上院で可決され、下院での審議がことし秋に予定されていますが、世論調査でも賛否がきっ抗しているほか、連立を組む4つの党のなかでも立場は割れていて、長年、中立を掲げてきたスイスでの議論の行方が注目されています。
永世中立国のスイスは、他国に輸出した自国製の武器が、紛争当事国に再輸出されることを法律で禁じてきました。
ただ、ロシアによる軍事侵攻が長期化する中、ドイツやデンマークが、自国が保有するスイス製の弾薬などをウクライナに送りたいと要求していることを受けてスイスの連邦議会は、武器の再輸出に関する法律の修正案を検討しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、スイスの議会でビデオ演説を行い「戦争の原因はロシアによる侵略であり、命を守るために戦っている」と述べ、自衛の立場を強調しました。
そのうえで「私たちは平和を取り戻すために武器を求めていることを理解してほしい」と述べ、ウクライナへの武器の再輸出を認めてほしいと訴えました。
地元のメディアによりますと、スイスの議会で外国の首脳がビデオ演説を行うのは異例で、演説が終わると、多くの議員が立ち上がり、大きな拍手をおくっていました。
再輸出を可能にする法律の修正案は、今月上院で可決され、下院での審議がことし秋に予定されていますが、世論調査でも賛否がきっ抗しているほか、連立を組む4つの党のなかでも立場は割れていて、長年、中立を掲げてきたスイスでの議論の行方が注目されています。
ソース:NHK ニュース