雪ゆきを赤あかく染そめた「スイカ雪ゆき」の正体しょうたいは？　米べいユタ州しゅうで観測かんそく

地面じめんを覆おおう雪ゆきが淡あわい赤色あかいろに染そまる「スイカ雪ゆき」と呼よばれる現象げんしょうが、米べいユタ州しゅうの山間部さんかんぶで観測かんそくされた。専門家せんもんかによると、世界各地せかいかくちの山岳地帯さんがくちたいでごく普通ふつうに見みられる自然現象しぜんげんしょうだという。

ユタ州立大学しゅうりつだいがくのスコット・ホタリング准教授じゅんきょうじゅによると、ユタ州しゅうの赤あかい雪ゆきの正体しょうたいは、冷つめたい雪ゆきの上うえで繁殖はんしょくする「氷雪藻ひょうせつも」と呼よばれる藻類そうるいだった。

今回こんかいは雪ゆきが赤あかく見みえているが、氷雪ひょうせつの上うえで繁殖はんしょくする藻類そうるいは、紫むらさき、緑みどり、オレンジなど、さまざまな色いろに氷雪ひょうせつを染そめることがあるという。

「（氷雪藻ひょうせそうは）普段ふだんは休眠胞子きゅうみんほうしの状態じょうたいにあり、春はるになるなどして雪解ゆきどけ水みずや栄養分えいようぶんが増ふえると胞子ほうしが休眠状態きゅうみんじょうたいから脱だっする」「小ちいさな鞭毛べんもう（べんもう）は雪ゆきの中なかを泳およいで表面ひょうめんに達たっし、たくさんの太陽放射たいようほうしゃを浴あびて開花かいかする」。ホタリング氏しはそう解説かいせつする。

藻もの開花かいかは繁殖期はんしょくきに入はいったことを示しめす兆候ちょうこうで、その過程かていで二次的にじてきに生成せいせいされる色素しきそのために藻もの細胞さいぼうの色いろが濃こくなる。この色素しきそは紫外線しがいせんを遮さえぎって藻もの細胞さいぼうを太陽放射たいようほうしゃから守まもる役割やくわりを果はたす。

ソース：NHK ニュース