“レッスンでの生徒せいと演奏えんそう 著作ちょさく権けん使用しよう料りょうの請求せいきゅう権けんなし” 知ち財ざい高裁こうさい

ピアノなどの音楽おんがく教室きょうしつがレッスンで使つかう楽曲がっきょくの著作ちょさく権けん使用しよう料りょうを徴収ちょうしゅうされるのは不当ふとうだと、JASRAC＝日本にっぽん音楽おんがく著作ちょさく権けん協会きょうかいを訴うったえた裁判さいばんで、2審しんの知的ちてき財産ざいさん高等こうとう裁判所さいばんしょは、音楽おんがく教室きょうしつ側がわの訴うったえを一部いちぶ認みとめ、レッスンでの生徒せいとの演奏えんそうについてはJASRACに使用しよう料りょうを請求せいきゅうする権利けんりがないとする初はじめての判決はんけつを言い渡いいわたしました。

楽曲がっきょくの著作ちょさく権けんを管理かんりするJASRACが4年ねん前まえ、ピアノなどの音楽おんがく教室きょうしつから楽曲がっきょくの使用しよう料りょうを徴収ちょうしゅうする方針ほうしんを示しめしたのに対にたいし、ヤマハ音楽振興会やまはおんがくしんこうかいなど、およそ250の音楽おんがく教室きょうしつの運営うんえい会社かいしゃなどは「音楽おんがく文化ぶんかの発展はってんを妨さまたげる」として、JASRACに使用しよう料りょうを請求せいきゅうする権利けんりはないと訴うったえを起おこしましたが、1審しんの東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょでは退しりぞけられました。

2審しんの判決はんけつで、知的ちてき財産ざいさん高等こうとう裁判所さいばんしょの菅野かんの雅之まさゆき裁判さいばん長ちょうは、先生せんせいの演奏えんそうと生徒せいとの演奏えんそうとに分わけて判断はんだんを示しめし、先生せんせいの演奏えんそうについては「生徒せいとは人数にんずうにかかわらず公衆こうしゅうに当あたり、生徒せいとに聞きかせる目的もくてきがあるのは明あきらかだ」として、演奏えんそうの長ながさを問とわず、JASRACが著作ちょさく権けん使用しよう料りょうを請求せいきゅうできるとしました。

一方いっぽうで、生徒せいとの演奏えんそうについては「演奏えんそう技術ぎじゅつの向上こうじょうが目的もくてきで、本質ほんしつは、教師きょうしに演奏えんそうを聞きかせて指導しどうを受うけることにある。公衆こうしゅうに聞きかせることが目的もくてきだとはいえない」と指摘してきして音楽おんがく教室きょうしつ側がわの訴うったえを一部いちぶ認みとめ、レッスンでの生徒せいとの演奏えんそうについては、JASRACに使用しよう料りょうを請求せいきゅうする権利けんりがないとする初はじめての判断はんだんを示しめしました。

ソース：NHK ニュース