松野官房長官“職責 果たしたい” キックバック不記載疑い受け
2023-12-08 03:01:42

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、最大派閥の安倍派「清和政策研究会」に所属する松野官房長官側は、去年までの5年間で1000万円を超えるキックバックを受け、政治資金収支報告書に収入として記載していない疑いがあることが明らかになりました。
これについて松野長官は閣議のあとの記者会見で「『清和政策研究会』が今後、事実確認のうえ、適切に対応するものと認識している。派閥の政治資金の取り扱いについて刑事告発がなされ、捜査が行われていると承知している」と述べ、具体的な事実関係の説明を避けました。
そして、官房長官を辞任する考えはないか問われたのに対し「引き続き、緊張感を持って与えられた職責を果たしていきたい」と述べました。
一方、記者団が「具体的な説明を避け続けるのは、岸田総理大臣から『答えないように』と言われているのか」とただしたのに対し「私の判断だ」と述べました。
立民 泉代表 “辞任を要求 証人喚問を求めている”
立憲民主党の泉代表は記者会見で「松野官房長官には大きな疑念がかかっており、真実を語るべきだ。予算委員会では『政府の立場』や『捜査を受けている』という理由で、全く答えていない。答弁もできず、他の業務にも支障が出る官房長官は、任に当たらない。辞任を要求し、松野氏の証人喚問を求めている。総理の任命責任は当然で、もはや内閣が正当性を持たない状況だ。裏金システムの根絶と悪徳幹部の全員退場を求めていきたい」と述べました。
公明 石井幹事長 “精査し丁寧な説明を”
公明党の石井幹事長は記者会見で「疑惑を持たれた政治家はみずから説明責任を果たすべきで、捜査中で制約があるかとは思うが、できるだけ自身のことは精査したうえで丁寧な説明をしていただきたい」と述べました。
また、松野官房長官は辞任する必要があるかと問われ「政治家の出処進退はみずから決めるものなので、対応を見守りたい」と述べました。
一方、岸田総理大臣がみずからが会長を務めていた岸田派を離脱したことについては「判断は適切だが、できれば問題が起こる前に派閥を抜けていれば、もっと評価が高かったのではないか」と述べました。