【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12月9日の動き)
2023-12-09 00:20:46

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる9日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ロシア軍 巡航ミサイル19発を発射 ウクライナ空軍が発表
ウクライナ空軍は8日、ロシア軍が戦略爆撃機から巡航ミサイル19発を発射し、このうち14発を東部のドニプロペトロウシク州とキーウ州で撃墜したと発表しました。
数発のミサイルはドニプロペトロウシク州にあるインフラ施設を狙ったものだったとしています。
首都キーウの当局者は、SNSに「敵は79日間の中断のあと戦略爆撃機からの巡航ミサイルによる攻撃を再開した」と投稿し、本格的な冬を迎える中、ロシア軍がミサイルによるインフラ施設への攻撃を強化してくることに警戒を強めているとみられます。
また、ウクライナ空軍は、ロシア軍がウクライナ東部のハルキウ州で、対空ミサイルを使った攻撃を行ったと発表しました。
地元の知事などによりますと、この攻撃で、2人がけがをしたほか、複数の集合住宅や車両が破壊される被害が出たということです。
こうした中、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、8日、記者から「アメリカはロシアが来年、ウクライナ側の条件で和平交渉に参加することを望んでいるようだが、これは現実的か」と聞かれ、「全く非現実的だ」と述べました。
そのうえで、アメリカはウクライナ人の命を犠牲にしてウクライナでの戦闘から経済的な利益を得られるようにしているなどと一方的に主張して批判しました。
プーチン大統領 大統領選挙に立候補を表明 侵攻継続へ
ロシアのプーチン大統領は8日、首都モスクワのクレムリンで開かれた、ウクライナへの軍事侵攻に参加する兵士などをたたえる式典に出席しました。式典のあと、参加した兵士などがプーチン大統領のもとに駆け寄り「あなたが私たちの大統領だ。ロシアはあなたを必要としている」などと訴えかけました。
これに対してプーチン大統領は「今が決断のときだ」と応じ、来年3月17日に行われる大統領選挙に立候補する意向を表明しました。プーチン大統領にとっては、通算5回目の立候補となり、当選すれば新たな任期は2030年までとなります。
大統領選挙を巡ってプーチン政権は、ウクライナの南部クリミアのほか去年、一方的に併合を宣言した東部と南部の4つの州でも強行するとしています。
国営テレビで放送された今回の立候補表明は、兵士から直接、請われたとする形が強調されていて、戦時下のロシアでプーチン大統領の存在は欠かせないと強調するねらいとみられます。
有力な対立候補はおらず、プーチン氏の当選は確実視されています。
プーチン大統領としては、国の存亡をかけた戦争が続いているとして国民に結束を訴えながら政権基盤をいっそう固め、軍事侵攻を続けていく構えとみられます。
プーチン大統領の立候補表明 モスクワ市民は
プーチン大統領が来年3月に行われる大統領選挙に立候補する意向を表明したことについて首都モスクワの市民からはさまざまな声が聞かれました。
このうち、学生だという女性は「彼が当選することを願っている」と話していました。
ウクライナ東部のドンバス地域の出身だという女性は「ウクライナとの戦争が終わることを期待している。プーチン大統領は長く政権にいすぎると思う」と述べる一方で「ほかの誰かに投票しても何も変わらないだろう。必ずプーチン大統領が残り続けるのだろう」と悲観的な様子で話していました。
プーチン大統領の立候補について キーウ市民は
プーチン大統領が、来年3月に行われる大統領選挙に立候補する意向を表明したことについて、ウクライナの首都キーウでは、戦闘の長期化への懸念が聞かれる一方、勝利するまで戦い続けるべきだという声が聞かれました。