「エムポックス（サル痘）」患者かんじゃの30代だい男性だんせい死亡しぼう 国内こくない初はつ 厚あつ労ろう省しょう

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは「エムポックス」、これまでのサル痘に感染かんせんした埼玉さいたま県けんの30代だいの男性だんせいが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。男性だんせいはHIV＝ヒト免疫めんえき不全ふぜんウイルスに感染かんせんし、免疫めんえき不全ふぜんだったということで、国内こくないで「エムポックス」の患者かんじゃの死亡しぼうが確認かくにんされたのは初はじめてです。

「エムポックス」は発熱はつねつや発疹はっしんなどの症状しょうじょうが現あらわれるウイルス性せいの感染かんせん症しょうで、多おおくの場合ばあいは軽症けいしょうで自然しぜんに回復かいふくしますが、子こどもや妊婦にんぷのほか、免疫めんえき不全ふぜんの人ひとは重症じゅうしょう化かすることがあるとされています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうはことし9月つきに「エムポックス」の感染かんせんが確認かくにんされた埼玉さいたま県けんの30代だいの男性だんせいについて、先月せんげつ、死亡しぼうが確認かくにんされたと公表こうひょうしました。

男性だんせいはHIV＝ヒト免疫めんえき不全ふぜんウイルスに感染かんせんし、免疫めんえき不全ふぜんの状態じょうたいだったということです。

国内こくないで「エムポックス」に感染かんせんした患者かんじゃの死亡しぼうが確認かくにんされたのは初はじめてです。

「エムポックス」をめぐっては、国内こくないでは去年きょねん7月つきに初はじめて感染かんせんが確認かくにんされ、厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、今月こんげつ3日にちまでに227人にんの感染かんせんが確認かくにんされているということです。

感染かんせんした人ひとや動物どうぶつの体液たいえきや血液けつえきに接触せっしょくしたり、近ちかい距離きょりで長時間ちょうじかん飛ひまつを浴あびたりすることで感染かんせんする可能かのう性せいがあり、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは「手ての消毒しょうどくなど基本きほん的てきな感染かんせん対策たいさくを行おこなうとともに、発熱はつねつや発疹はっしんなど体調たいちょうに異常いじょうがある場合ばあいには身近みぢかな医療いりょう機関きかんに相談そうだんしてほしい」としています。

専門せんもん家か「ためらわずに受診じゅしんを」

「エムポックス」の患者かんじゃの死亡しぼうが国内こくないで初はじめて確認かくにんされたことについて、エムポックスに詳くわしい岡山おかやま理科りか大学だいがくの森川もりかわ茂しげる教授きょうじゅは「エムポックスの致死ちし率りつは0点てん数すう％ほどとされるが、HIV＝ヒト免疫めんえき不全ふぜんウイルスへの感染かんせんや、そのほかの病気びょうきで免疫めんえき不全ふぜんの状態じょうたいにある人ひとでは重症じゅうしょう化かしたり、死亡しぼうしたりするケースがアメリカをはじめ、海外かいがいでも報告ほうこくされている。こうした重症じゅうしょう化かリスクの高たかい人ひとでエムポックスへの感染かんせんが疑うたがわれ、体調たいちょうが悪化あっかした場合ばあいは、ためらわずに医療いりょう機関きかんを受診じゅしんし、早はやめに検査けんさや治療ちりょうを受うけてほしい」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース