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ヒト受精じゅせいたまごのゲノム編集へんしゅう基礎きそ研究けんきゅうのみ容認ようにん指針案ししんあん了承りょうしょう

2018-11-28 07:38:18

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中国ちゅうごく研究けんきゅうしゃが「ゲノム編集へんしゅう」とばれる技術ぎじゅつ使つかって、受精卵じゅせいらん段階だんかい遺伝いでん情報じょうほう改変かいへんした双子ふたご誕生たんじょうしたと主張しゅちょう議論ぎろんんでいるなか、ヒトの受精卵じゅせいらんにゲノム編集へんしゅうをするさい日本にっぽんルール検討けんとうするくに専門せんもん会議かいぎひらかれ、基礎きそ研究けんきゅう容認ようにんする一方いっぽうで、母体ぼたいもどしてどもを誕生たんじょうさせることは禁止きんしするとした最終さいしゅう指針案ししんあん了承りょうしょうしました。
中国ちゅうごく大学だいがく研究けんきゅうしゃは「ゲノム編集へんしゅう」という最新さいしん技術ぎじゅつ使つかって、ヒトの受精卵じゅせいらん段階だんかい遺伝子いでんし操作そうさした双子ふたごあかちゃん誕生たんじょうしたと公表こうひょうし、各国かっこく研究けんきゅうしゃから批判ひはん相次あいついでいます。

日本にっぽんでは28にち国内こくないでヒトの受精卵じゅせいらんに対にたいして「ゲノム編集へんしゅう」で遺伝子いでんし改変かいへんするさい指針ししんについて議論ぎろんするくに専門せんもん会議かいぎひらかれました。
このなかで、生殖せいしょく医療いりょう向上こうじょうのための基礎きそ研究けんきゅうかぎってみとめ、操作そうさした受精卵じゅせいらん母体ぼたいもどことは禁止きんしし、どもを誕生たんじょうさせることはみとめないという最終さいしゅう指針ししんあん了承りょうしょうしました。ただ指針ししんのため、違反いはんしたときの罰則ばっそくなどもうけられていません。くに手続てつづすす来年らいねん4月しがつにも運用うんようはじめたいとしています。

専門せんもん会議かいぎ座長ざちょうで、埼玉さいたま医科いか大学だいがく石原いしはらさとし教授きょうじゅは「中国ちゅうごくでの出来事できごとには関心かんしんをもって情報じょうほうあつめている。日本にっぽんでは指針ししんしっかりまも土壌どじょうあるので指針ししん規制きせいすればおなような問題もんだいきないはずだ」とはなしています。

各国かっこく日本にっぽん規制きせい

ヒトの受精卵じゅせいらんに対にたいしてゲノム編集へんしゅうすることの規制きせいは、各国かっこくことなっています。

ドイツとフランスでは、ヒトの受精卵じゅせいらんに対にたいしてゲノム編集へんしゅうすることが法律ほうりつにより禁止きんしされています。
もちろん、ゲノム編集へんしゅうをしたどもを誕生たんじょうさせることもきんじられています。

イギリスは、受精卵じゅせいらんをゲノム編集へんしゅうする基礎きそ研究けんきゅうみとめる一方いっぽうで、母体ぼたいもどしてどもを誕生たんじょうさせることは制限せいげんしています。

アメリカは、受精卵じゅせいらんに対にたいしてゲノム編集へんしゅうする研究けんきゅうには連邦れんぽう政府せいふ資金しきん投入とうにゅうすることを禁止きんしして規制きせいはしているのですが、アメリカには寄付きふなどの連邦れんぽう政府せいふ資金しきん以外いがい研究けんきゅう資金しきんもあり、その部分ぶぶんでは研究けんきゅう可能かのうです。

ちゅうごくでもくに指針ししんでゲノム編集へんしゅうをした受精卵じゅせいらんどもを誕生たんじょうさせることは禁止きんしされています。

また各国かっこくに対にたいして強制きょうせいりょくはありませんが、ゲノム編集へんしゅう関係かんけいする各国かっこく主要しゅよう研究けんきゅうしゃあつまってひらいた国際こくさい会議かいぎでは、現時点げんじてん受精じゅせいたまごにゲノム編集へんしゅうをしてどもを誕生たんじょうさせることは責任せきにんだとしておこなべきではないというかんが表明ひょうめいしています。

日本にっぽんでは、くに専門せんもん会議かいぎ最終さいしゅう指針ししんあん了承りょうしょうされ、来年らいねん4月しがつにも運用うんようはじめたいとしています。

このなかでは、生殖せいしょく医療いりょう向上こうじょうのための基礎きそてき研究けんきゅうかぎみとめること、操作そうさした受精卵じゅせいらん母体ぼたいもどことは禁止きんしすること、研究けんきゅう計画けいかくごとにくに申請しんせいして審議しんぎされたうえで大臣だいじん確認かくにんけること、受精卵じゅせいらん提供ていきょうしゃに対にたいして研究けんきゅう目的もくてき受精卵じゅせいらん取り扱とりあつかについて適切てきせつ説明せつめいすることなどさだめています。
しかし指針ししんのため、違反いはんしたときの罰則ばっそくもうけられていません。

なに問題もんだいてん

ゲノム編集へんしゅうおよそねんまえに、簡単かんたんしかもそれまでの遺伝子いでんしぐみ技術ぎじゅつよりも大幅おおはば精度せいどたか遺伝子いでんし操作そうさできるようになり、急速きゅうそくひろがっている技術ぎじゅつです。

基礎きそ研究けんきゅうから応用おうよう研究けんきゅうまで幅広はばひろ使つかわれるようになり、いま技術ぎじゅつ改良かいりょうつづいています。

おおきくなるマダイや、収量しゅうりょうおおくなるイネ、それ食中毒しょくちゅうどくこさないジャガイモなど品種ひんしゅ改良かいりょう応用おうようする研究けんきゅう急速きゅうそくすすほか、ひと病気びょうきなおための研究けんきゅうすすんでいます。

そのなかで、おおくの関係かんけいしゃもっと懸念けねんしていたのはゲノム編集へんしゅうをした受精卵じゅせいらんからどもを誕生たんじょうさせることでした。

将来しょうらいてきにはおやからどもに引き継ひきつがれる、遺伝子いでんし原因げんいんなる先天せんてんせい病気びょうき根本こんぽんからなお可能かのうせいめていますが、ほとんど関係かんけいしゃ実施じっしするにはまだはやとしています。

その理由りゆう技術ぎじゅつてき課題かだい倫理りんりてき問題もんだいふたがあります。

技術ぎじゅつてき課題かだいは、ヒトの受精卵じゅせいらん応用おうようするためには、きわめてたか精度せいど必要ひつようで、現時点げんじてんでは意図いとしない遺伝子いでんし改変かいへんきてしまうそれあるのです。
そのため、まれてくるどもの健康けんこうわる影響えいきょうおよ懸念けねんがあります。

倫理りんりめんでは、受精卵じゅせいらん遺伝子いでんし改変かいへんすると、その改変かいへんつぎどもにも受け継うけつがれ、世代せだいえて影響えいきょうつづけることが問題もんだいとされています。

なに世代せだい環境かんきょう社会しゃかい情勢じょうせい変化へんかするなか遺伝子いでんし改変かいへんどのように影響えいきょうするのか予測よそくすることはできないのが現状げんじょうです。

そうしたなかで、いわば人為じんいてき人類じんるい進化しんか影響えいきょうおよぼすことがゆるされるのかという問題もんだいです。

そのさきには、おやのぞ外見がいけん能力のうりょくなど特徴とくちょうように遺伝子いでんし改変かいへんする「デザイナー・ベビー」を誕生たんじょうさせることがゆるされるのかという問題もんだいもあります。
まずは実施じっしするまえにこうした課題かだい問題もんだい解決かいけつする必要ひつようあるのです。

これまでの研究けんきゅう状況じょうきょう

ヒトの受精卵じゅせいらん遺伝子いでんしをゲノム編集へんしゅう改変かいへんする基礎きそてき研究けんきゅうは、中国ちゅうごくアメリカなどおこなわれたと公表こうひょうされています。

最初さいしょ公表こうひょうされたのはさんねんまえ平成へいせい27ねん4月しがつに、中国ちゅうごく大学だいがく研究けんきゅうグループ遺伝いでんせい血液けつえき難病なんびょう予防よぼうするための研究けんきゅう一環いっかんとしてヒトの受精卵じゅせいらんに対にたいしてゲノム編集へんしゅうおこなったと発表はっぴょうし、母体ぼたいもどことはしていませんが、このときおおきな議論ぎろんとなりました。

そのいちねんには、中国ちゅうごくべつ研究けんきゅうグループ受精卵じゅせいらんへのゲノム編集へんしゅうおこなったと発表はっぴょうするなど中国ちゅうごくでは今回こんかいケースのぞいてすくなくともよんれいあるとされています。

そのほかアメリカやイギリスなど研究けんきゅうグループから遺伝いでんせい難病なんびょう予防よぼう不妊ふにん原因げんいん突き止つきとめるための基礎きそ研究けんきゅうとして、ゲノム編集へんしゅうでヒトの受精卵じゅせいらん遺伝子いでんし改変かいへんしたという発表はっぴょう相次あいつぎました。

いずれも、病気びょうき治療ちりょうするために応用おうようできる検討けんとうするための基礎きそてき研究けんきゅうにとどまっていて、受精卵じゅせいらん母体ぼたいもどしてどもを誕生たんじょうさせるこころはしていないとされていました。
ソース:NHK ニュース