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てい予算よさん大発見だいはっけん太陽たいようけいの “最果さいはて” にしょう天体てんたい 日本にっぽん研究けんきゅうしゃ

2019-01-28 22:51:31

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太陽たいようけいもっとそとまわ惑星わくせい海王星かいおうせいのさらに外側そとがわ存在そんざいするとかんがえられている、直径ちょっけいが20キロよりちいさい無数むすうしょう天体てんたいひとを、国立こくりつ天文台てんもんだいなどグループつけることに成功せいこうしました。こうしたしょう天体てんたい惑星わくせいがつくられる材料ざいりょうかんがえられ、太陽たいようけい成り立なりたちの解明かいめいにつながる成果せいかとして注目ちゅうもくされています。
海王星かいおうせいのさらに外側そとがわ太陽系たいようけい外縁がいえんばれ、ちいさな天体てんたいおお存在そんざいすることがわかっていますが、直径ちょっけいおよそ20キロ下回したまわ天体てんたいちいさくてくらため、観測かんそくむずかしく実態じったいよくわかっていません。

こうしたしょう天体てんたいについて国立こくりつ天文台てんもんだい京都大きょうとだいがくなどグループ独自どくじ改良かいりょうした小型こがた望遠鏡ぼうえんきょう使つかって観測かんそくおこなった結果けっか直径ちょっけいおよそ2.6キロしょう天体てんたいひとつをつけることに成功せいこうしました。

国立こくりつ天文台てんもんだいによりますと、海王星かいおうせいよりそとにあるこのおおきさのしょう天体てんたい実際じっさい確認かくにんしたのは世界せかいはじめてだということです。

しょう天体てんたい惑星わくせい材料ざいりょうになったとかんがえられ、衝突しょうとつ合体がったい繰り返くりかえして地球ちきゅうなど惑星わくせいができたとされています。

しかし海王星かいおうせい外側そとがわでは衝突しょうとつ確率かくりつひくく、惑星わくせいにまでおおきくならないままのこったとみられています。

研究けんきゅうグループ観測かんそくもとしょう天体てんたいかずについても試算しさんし、直径ちょっけいおよそ20キロ下回したまわるものは、これまでの推定すいてい大幅おおはば上回うわまわ20おく以上いじょうあるとしています。

こうした結果けっか太陽たいようけい成り立なりたちの解明かいめいにつながる成果せいかとして注目ちゅうもくされ、イギリスの科学かがく雑誌ざっし「Nature Astronomy」のオンラインばん掲載けいさいされます。

研究けんきゅうグループのリーダーをつとめる京都大きょうとだいがく有松ありまつわたる研究けんきゅういんは「とおあるひかりはな恒星こうせいまえしょう天体てんたい横切よこぎさいひかり強弱きょうじゃくとらえることで観測かんそく成功せいこうした。ちいさなプロジェクトだが、巨大きょだいプロジェクトでもられない偉業いぎょう達成たっせいできた。さらに観測かんそく方法ほうほう発展はってんさせて、より遠方えんぽう天体てんたい発見はっけんにつなげたい」とはなしていました。

わずか350まんえんてい予算よさんのプロジェクト

観測かんそく装置そうち開発かいはつおよそ350まんえんというてい予算よさんだったことも注目ちゅうもくされています。

科学かがく分野ぶんやではくになど多額たがく予算よさん人材じんざいとうじて大型おおがた施設しせつをつくり研究けんきゅうすすめるいわゆる「ビッグサイエンス」が主流しゅりゅうとなっています。

天文てんもんがくでも建設けんせつおよそ1000おくえん世界せかい最大さいだい電波でんぱ望遠鏡ぼうえんきょう「アルマ」や、およそ400おくえんの「すばる望遠鏡ぼうえんきょうなど代表だいひょうれいです。

しかし今回こんかい研究けんきゅうグループ使つかったのは市販しはんされている口径こうけい28センチ小型こがた望遠鏡ぼうえんきょうだい

撮影さつえい使つかったビデオカメラも既製きせいひんで、メンバー取り付とりつけから改良かいりょうまでおこないました。

その結果けっかおなように太陽系たいようけい外縁がいえんしょう天体てんたい発見はっけん目指めざ台湾たいわんアメリカなど参加さんかしている国際こくさいプロジェクトとくらべて開発かいはつおよそ300ぶんいちというてい予算よさん実現じつげんしました。

観測かんそく方法ほうほう工夫くふう成果せいかにつながりました。

地球ちきゅうからおよそ43おくキロはなれた海王星かいおうせいのさらにそのさきひろがる太陽系たいようけい外縁がいえん

比較的ひかくてきおおきな直径ちょっけいが20キロえる天体てんたい観測かんそくされてきましたが、それ下回したまわ天体てんたいきわめてちいさくてくらため、すばる望遠鏡ぼうえんきょうなど高性能こうせいのう望遠鏡ぼうえんきょうでも観測かんそく困難こんなんでした。

そこで研究けんきゅうグループは、地球ちきゅうから太陽たいようけいからとおはなれたところあるひかりはな恒星こうせいまえしょう天体てんたい横切よこぎときにひかりさえぎられる現象げんしょう着目ちゃくもくしました。

およそ2000の恒星こうせいを60時間じかんかけて動画どうが撮影さつえいし、ひかり強弱きょうじゃく観測かんそく今回こんかいしょう天体てんたい見つけ出みつけだしました。

プロジェクトにかかわったのは国立こくりつ天文台てんもんだい京都きょうと大学だいがく東北とうほく大学だいがく神戸こうべ大学だいがく京都きょうと産業さんぎょう大学だいがく日本人にっぽんじん研究けんきゅうしゃわせて10にん

てい予算よさんながらもアイデア次第しだいおおきな科学かがくてき成果せいかられることをしめした実例じつれいとして注目ちゅうもくあつめています。

しょう天体てんたい 太陽系たいようけい解明かいめいがかり

およそ46おくねんまえ誕生たんじょうした太陽たいようけい
最初さいしょはちりやガス円盤えんばんじょうあつまっていました。
その後そのご、ちりやガス直径ちょっけいキロから20キロ程度ていどちいさな天体てんたいとなりました。

さらにこうしたちいさな天体てんたい衝突しょうとつ合体がったい繰り返くりかえして原始げんし惑星わくせい形成けいせいされ、はち惑星わくせいからなるいま太陽たいようけいになったとかんがえられています。

一方いっぽう海王星かいおうせいより外側そとがわ太陽たいようけい外縁がいえんとよばれる場所ばしょでは、ちいさな天体てんたい移動いどう速度そくど相対そうたいてきおそ衝突しょうとつ合体がったい確率かくりつひくかったとかんがえられています。

そのため惑星わくせいなることができず、当時とうじのままのちいさな天体てんたい大量たいりょうのこっているとみられています。

研究けんきゅうグループでは今回こんかい直径ちょっけいおよそ20キロ以下いかしょう天体てんたいかず試算しさんおこないました。

それによりますと、これまで推定すいていされていたおよそ2000まん大幅おおはばえる20おく以上いじょうしょう天体てんたいあるとの結論けつろんいたったということです。

さらにグループは、これまでに発見はっけんされている直径ちょっけい20キロえるおよそ2000の天体てんたいデータなどまえて、おおきさの分布ぶんぷのシミュレーションしたところ、直径ちょっけいさんキロ前後ぜんごのものがおお存在そんざいするとの結果けっかがでたということです。

このことから研究けんきゅうグループは、直径ちょっけいさんキロほどのしょう天体てんたい惑星わくせい誕生たんじょうおおきくかかわった可能かのうせいがあるとしています。

このように太陽系たいようけい外縁がいえんしょう天体てんたい実態じったいあきらかにすることは太陽たいようけい誕生たんじょう成り立なりたちの過程かてい解明かいめいする貴重きちょうがかりとなるのです。
ソース:NHK ニュース