4月つきの企業きぎょう物価ぶっか指数しすう 過去かこ最高さいこうに 原材料げんざいりょう費ひ上昇じょうしょうや円えん安やす影響えいきょう

日銀にちぎんが発表はっぴょうした、企業きぎょうの間まで取り引とりひきされるモノの価格かかくを示しめす企業きぎょう物価ぶっか指数しすうの先月せんげつの速報そくほう値ちは、過去かこ最高さいこうとなりました。ロシアのウクライナ侵攻しんこうが続つづく中なか、企業きぎょうの間まで原材料げんざいりょう費ひの上昇じょうしょうを価格かかくに転嫁てんかする動うごきが広ひろがっているほか、急速きゅうそくに進すすんだ円えん安やすによる輸入ゆにゅう物価ぶっかの上昇じょうしょうも、指数しすうを押し上おしあげました。

日銀にちぎんが発表はっぴょうした企業きぎょう物価ぶっか指数しすうの先月せんげつの速報そくほう値ちは、2015年ねんの平均へいきんを100とした水準すいじゅんで113.5と、過去かこ最高さいこうとなりました。

指数しすうは、前まえの年としの同おなじ月つきを14か月かげつ連続れんぞくで上回うわまわって上昇じょうしょう率りつは10.0％と、比較ひかくが可能かのうな1981年ねん以降いこうで最高さいこうとなりました。

これは、ロシアによるウクライナ侵攻しんこうが続つづく中なか、原油げんゆ供給きょうきゅうへの懸念けねんから石油せきゆ製品せいひんなどが値上ねあがりしたほか、鉄鋼てっこうや非鉄ひてつ金属きんぞくの価格かかくが上昇じょうしょうしたことなどが主おもな要因よういんです。

値上ねあがりした品目ひんもくは全体ぜんたいの7割わりを超こえていて、企業きぎょうどうしの取り引とりひきで原材料げんざいりょう費ひの上昇じょうしょうを価格かかくに転嫁てんかする動うごきが広ひろがっています。

また、輸入ゆにゅう物価ぶっかの上昇じょうしょう率りつは、ドルなどで決済けっさいされたものもすべて円えんに換算かんさんした場合ばあい、前まえの年としの同おなじ月つきと比くらべて44.6％と、大幅おおはばな上昇じょうしょうとなり、外国がいこく為替かわせ市場しじょうで急速きゅうそくに進すすんだ円えん安やすも指数しすうを押し上おしあげた形かたちです。

先行さきゆきについて日銀にちぎんは「ウクライナ情勢じょうせいが、国際こくさい商品しょうひん市況しきょうや国内こくないの需要じゅようや供給きょうきゅうに与あたえる影響えいきょうを注意ちゅういしてみていきたい」と話はなしています。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん「速すみやかに対策たいさく実行じっこうを」

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは、午前ごぜんの記者きしゃ会見かいけんで「原油げんゆをはじめとする世界せかい的てきな原材料げんざいりょう価格かかくの高騰こうとうがあり、足元あしもとではロシアのウクライナ侵略しんりゃくなどを受うけ、原油げんゆや穀物こくもつの国際こくさい価格かかくは変動へんどうを伴ともないつつ高たかい水準すいじゅんで推移すいいしている。こうした影響えいきょうに緊急きんきゅうかつ機動きどう的てきに対応たいおうし、コロナ禍かからの経済けいざい社会しゃかい活動かつどうの回復かいふくを確たしかなものとするため、先月せんげつに総合そうごう緊急きんきゅう対策たいさくを策定さくていし、関連かんれんする予備よび費ひの使用しようを閣議かくぎ決定けっていした。速すみやかに対策たいさくを実行じっこうしたい」と述のべました。

そのうえで「『新あたらしい資本しほん主義しゅぎ』のグランドデザインや実行じっこう計画けいかく、そして『骨太ほねぶと方針ほうしん2022』を来月らいげつまでに取とりまとめ、これらを前まえに進すすめるための総合そうごう的てきな方策ほうさくを打ち出うちだすことにより、中ちゅう長期ちょうき的てきな課題かだいに対応たいおうし、成長せいちょうと分配ぶんぱいの好こう循環じゅんかんを実現じつげんして日本にっぽん経済けいざいを一いち日にちも早はやく自律じりつ的てきな成長せいちょう軌道きどうに乗のせたい」と述のべました。

ソース：NHK ニュース