ガザ シファ病院 新生児含む34人死亡 南部の病院も発電機停止
2023-11-14 02:49:58

イスラエル軍は13日もガザ地区に対する空爆や地上部隊による作戦を続けていて、ガザ地区の保健当局によりますと攻撃や燃料不足によって地区内にある35の病院のうち25の病院が稼働できない状態に追い込まれたということです。
このうち、ガザ地区最大の病院、シファ病院では新生児7人と患者27人のあわせて34人が死亡したとしています。
この病院には、600人の入院患者と37人の赤ちゃんがいて中にはICU=集中治療室での治療が必要な患者もいるとして、治療にあたる医師は、患者の安全な避難が保証されなければ病院を離れることはできないと訴えています。
また、パレスチナ赤新月社は南部のハンユニスにあるアマル病院でも発電機が停止したと発表し、治療中の90人の患者のうち、25人はいつ命を落とすか分からない状況だとしています。
この病院では、9000人の市民が敷地内に避難しているということです。
一方、イスラエル軍は特殊部隊が急襲したガザ地区北部にあるランティシ病院を撮影したとする映像を公開しました。
映像には、イスラエル軍の報道官が、病院の近くにあるハマスが使っていたトンネルの入り口だとする場所を案内し、このトンネルが病院の地下の空間につながっていたと説明する様子が写っています。
また、映像には地下の空間の床に何丁もの銃やロケットランチャーのほか、イスや女性の服、ロープなどが置かれている様子も写されていて、報道官は「この場所で人質が監禁された疑いがある」と述べ、地下の空間に人質が連れ込まれていた可能性があるという見方を示しました。
この映像について、ハマスは、SNSで事実と違うと否定した上で、「病院への攻撃を正当化できるものではない」として非難しています。
一方、ハマスの軍事部門カッサム旅団は13日、5日間の一時的な停戦と引き換えに最大で70人の女性と子どもの人質の解放の用意があると仲介者に伝えたことを明らかにしました。
カッサム旅団は、イスラエル側の攻撃で人質の女性が今月9日に死亡したとする動画もSNSに投稿し、攻撃により人質の命が危険にさらされているとしています。
この動画について、イスラエル軍は「ハマスが人質の動画や写真を利用し、心理的なテロ行為と非人道的な行為を続けている」として強く非難しました。