米国べいこくの「フライドポテト王おう」に黄信号きしんごう、ファストフード敬遠けいえんで供給業者きょうきゅうぎょうしゃに打撃だげき

米国人べいこくじんの間あいだでマクドナルドなどファストフードチェーンを敬遠けいえんする傾向けいこうが強つよまる中なか、ラムウェストンのようなフライドポテトの供給業者きょうきゅうぎょうしゃが打撃だげきを受うけている。

ラムウェストンは北米最大ほくべいさいだいのフライドポテトメーカーで、ファストフードチェーンや飲食店いんしょくてん、食料品店しょくりょうひんてんの主要供給業者しゅようきょうきゅうぎょうしゃ。その同社どうしゃがワシントン州しゅうで製造工場せいぞうこうじょうの閉鎖へいさを進すすめている。先週せんしゅうには需要鈍化じゅようどんかへの対応たいおうとして従業員じゅうぎょういんの４％に当あたる４００人近にんちかくをレイオフ（一時解雇いちじかいこ）し、生産せいさんラインを一時的いちじてきに削減さくげんすると発表はっぴょうした。

ラムウェストンの株価かぶかは今年ことし、３５％下落げらくした。

供給過剰きょうきゅうかじょうの一方いっぽうで、需要じゅようも伸のび悩なやむ。近年きんねんは飲食店いんしょくてんでの価格かかくが食料品店しょくりょうひんてんを上回うわまわるスピードで高騰こうとうしており、顧客こきゃくがファストフードチェーンを敬遠けいえんする状況じょうきょうにつながっている。

人ひとびと々が自宅じたくでフレンチフライを調理ちょうりする機会きかいは比較的少ひかくてきすくないことから、こうした変化へんかはラムウェストンにとって痛手いたでとなる。同社どうしゃによると、米国べいこくで消費しょうひされるフライドポテトの約やく８割わりはファストフードチェーン経由けいゆだという。

マクドナルドのようなファストフードチェーンは顧客こきゃくを呼よび戻もどすため、バリューメニューを打うち出だしており、先日せんじつは「５ドル（約やく７４０円えん）セット」の販売はんばいを開始かいしした。セットの内容ないようはマックダブルのチーズバーガーまたはマックチキンサンドイッチ、Ｓサイズのフライドポテト、４個入こいりのチキンナゲットにＳサイズのソフトドリンク。ただ、人ひとびと々の購入額こうにゅうがくに占しめるフライドポテトの割合わりあいは減へるため、ラムウェストンの追おい風かぜにはなっていない。　

ラムウェストンのトーマス・ワーナー最高経営責任者さいこうけいえいせきにんしゃ（ＣＥＯ）は先週せんしゅう、「こうしたプロモーション目的もくてきのメニューでは多おおくの場合ばあい、消費者しょうひしゃはＭサイズのフライドポテトからＳサイズにダウングレードする」との見方みかたを示しめした。

ＣＮＮはラムウェストンにコメントを求もとめたものの、現時点げんじてんで返答へんとうはない。

ラムウェストンの最大さいだいの顧客こきゃくであるマクドナルドは売うり上あげの１３％を占しめており、両社りょうしゃは一蓮托生いちれんたくしょう（いちれんたくしょう）の関係かんけいにある。

そして、マクドナルド自身じしんも伸のび悩なやんでいる。客足きゃくあしの落おち込こみが逆風ぎゃくふうとなり、少すくなくとも１年間営業ねんかんえいぎょうしている米国内べいこくないの店舗てんぽの売うり上あげは前年同期比ぜんねんどうきひで０．７％減少げんしょうした。

ソース：NHK ニュース