被団協ひだんきょうにノーベル平和へいわ賞しょう 一夜いちや明あけ喜よろこび新あらたに 各地かくちの反応はんのう

ことしのノーベル平和へいわ賞しょうに被爆ひばく者しゃの立場たちばから核兵器かくへいきの廃絶はいぜつを訴うったえてきた日本にっぽん被団協ひだんきょう＝日本にっぽん原水爆げんすいばく被害ひがい者しゃ団体だんたい協議きょうぎ会かいが受賞じゅしょうすることになり、一夜いちや明あけて、日本にっぽん被団協ひだんきょうの代表だいひょう委員いいんが改あらためて受賞じゅしょうの喜よろこびと今後こんごの決意けついを語かたりました。
各地かくちの反応はんのうです。

ノルウェーにある選考せんこう委員いいん会かいは日本にっぽん時間じかんの11日にち、ことしのノーベル平和へいわ賞しょうに広島ひろしまや長崎ながさきで被爆ひばくした人ひとたちの全国ぜんこく組織そしきで、およそ70年ねんにわたり被爆ひばくの実相じっそうを伝つたえ、核兵器かくへいき廃絶はいぜつを世界せかいに訴うったえる活動かつどうを続つづけてきた日本にっぽん被団協ひだんきょうを選えらんだと発表はっぴょうしました。

日本にっぽんのノーベル平和へいわ賞しょう受賞じゅしょうは、非核ひかく三さん原則げんそくを表明ひょうめいした佐藤さとう栄作えいさく元もと総理そうり大臣だいじんが1974年ねんに受賞じゅしょうして以来いらい、50年ねんぶりです。

被団協ひだんきょう 田中たなか代表だいひょう委員いいん「今回こんかいの受賞じゅしょう きっかけを作つくってもらえた」

発表はっぴょうから一夜いちや明あけ、日本にっぽん被団協ひだんきょうの田中たなか煕ひろし巳み代表だいひょう委員いいんが取材しゅざいに応おうじ、「受賞じゅしょうするとは全然ぜんぜん予想よそうしていなかったが、古ふるい級友きゅうゆうなどからお祝おいわいの電話でんわもたくさん入いり、だんだんじわじわと喜よろこびが湧わいてきた」と改あらためて受賞じゅしょうの喜よろこびを語かたりました。

また世界せかいで核かくの脅威きょういが高たかまる中なかでの受賞じゅしょうとなったことについて、「厳きびしい今いまの核かく情勢じょうせいの中なかで被爆ひばく者しゃたちに役割やくわりを発揮はっきしてほしいという思おもいがノーベル委員いいん会かいにあったのだと思おもうし、受賞じゅしょう理由りゆうを聞きいていい評価ひょうかをしてくれたと感かんじた。今回こんかい受賞じゅしょうしたことで日本にっぽんの被爆ひばく者しゃを知しらない国外こくがいの人ひとたちも関心かんしんを持もってくれると思おもうのでとても励はげみになる」と話はなしていました。

その上うえで、「核兵器かくへいきがいかに非ひ人道的じんどうてきな兵器へいきかということを一生いっしょう懸命けんめい言いってきたが伝つたわらないといういらだちが最近さいきんあったので、そういう意味いみでは今回こんかいの受賞じゅしょうが一ひとつのきっかけを作つくってもらえたと思おもう。これから被爆ひばく者しゃに話はなしをしてほしいという声こえも増ふえると思おもうので、頑張がんばらないといけない」と今後こんごに向むけた決意けついを述のべました。

日本にっぽん被団協ひだんきょうはきょう午後ごごに都内とないで会見かいけんを開ひらき、田中たなか代表だいひょう委員いいんらが受賞じゅしょうの受け止うけとめや核かく廃絶はいぜつに向むけた思おもいなどを改あらためて訴うったえることにしています。

広島ひろしま市し 平和へいわ公園こうえんでは多おおくの人々ひとびとが受賞じゅしょうの意義いぎ語かたる

広島ひろしま市しの平和へいわ公園こうえんには12日にち、国内外こくないがいから多おおくの人ひとが訪おとずれ、受賞じゅしょうの意義いぎを語かたっていました。

オーストラリアから訪おとずれた60代だいの女性じょせいは「けさ、携帯けいたいでニュースを読よんで受賞じゅしょうはすばらしいことだと思おもいました。世界せかいにとってこの受賞じゅしょうは原爆げんばくの投下とうかによってどんなことが起おこったのかや、よりよい世界せかいに向むけて努力どりょくしなくてはいけないことを思い出おもいださせてくれるので、とても重要じゅうようなことだと思おもいます」と話はなしていました。

イギリスから訪おとずれた60代だいの男性だんせいは「ここで何なにが起おきたのか注目ちゅうもくを集あつめることにつながるので、受賞じゅしょうはよいことだと思おもいます。若わかい人ひとたちにとってはすごく昔むかしに起おきたことなので、改あらためて思い出おもいだしてもらう必要ひつようがあると思おもいます」と話はなしていました。

静岡しずおか県けんから訪おとずれた50代だいの女性じょせいは「被爆ひばく者しゃの方々かたがたの活動かつどうが世界せかい的てきに認みとめられたということを実感じっかんして、長ながきにわたる活動かつどうが世界せかいの皆みなさんの心こころをうったのかなと思おもいました。国くにとしても核かく廃絶はいぜつなどにもう一いち歩ほ踏み込ふみこんでほしいと思おもいますし、それが被爆ひばくした広島ひろしまや長崎ながさきの皆みなさんの本当ほんとうの願ねがいなのかなと思おもいます」と話はなしていました。

長崎ながさき市しの平和へいわ公園こうえんでも平和へいわを願ねがう多おおくの人ひと

爆心ばくしん地ちの近ちかくにある長崎ながさき市しの平和へいわ公園こうえんには、午前ごぜん中ちゅうから観光かんこう客きゃくなどが大勢たいせい訪おとずれ、平和へいわ祈念きねん像ぞうの前まえで静しずかに手てをあわせ原爆げんばくで犠牲ぎせいになった人ひとたちに祈いのりをささげていました。

山口やまぐち県けんから来きた50代だいの男性だんせいは「ノーベル平和へいわ賞しょうの受賞じゅしょうが決きまったことを受うけて平和へいわ公園こうえんに来きてみました。受賞じゅしょうのニュースを見みてびっくりしましたが、今いままでの活動かつどうが認みとめられてよかったと思おもいます。これを機きに戦争せんそうと核兵器かくへいきがなくなればいいと思おもいます」と話はなしていました。

東京とうきょうから来きた60代だいの男性だんせいは「受賞じゅしょうが決きまってよかったですが、もう少もうすこし早はやくてもよかったのではないかという思おもいもあります。これからも活動かつどうを続つづけてほしいし、絶たやさないでほしい」と話はなしていました。

大分おおいた県けんから家族かぞくとともに訪おとずれていた30代だいの男性だんせいは「子こどもに少すこしでも平和へいわの尊とうとさを感かんじてほしいと思おもい、平和へいわ公園こうえんに来きました。ノーベル平和へいわ賞しょうの受賞じゅしょうが世界せかいの平和へいわのきっかけになればいいと思おもいます」と話はなしていました。

被爆ひばく地ち 長崎ながさきの人々ひとびとは

被爆ひばく地ち・長崎ながさきでは原爆げんばくの悲惨ひさんさをより多おおくの人ひとが知しるきっかけになってほしいといった声こえが聞きかれました。

このうち被爆ひばく2世せいだという70代だいの女性じょせいは「被団協ひだんきょうの方々かたがたの活動かつどうが認みとめられてよかったです。今いまは世界せかいで戦争せんそうがすごく多おおいので、自分じぶんの孫まごたちの世代せだいや日本にっぽんが巻き込まきこまれることもあるかもしれません。だからこそ核兵器かくへいきの恐おそろしさを訴うったえる被団協ひだんきょうの方かたたちの活動かつどうは無意味むいみではないと思おもいます」と話はなしました。

別べつの70代だいの女性じょせいは「ノーベル平和へいわ賞しょうを受賞じゅしょうされてすごいなと思おもいます。原爆げんばくが落おちたときの長崎ながさきの写真しゃしんを見みたら、核兵器かくへいきを使つかってはいけないと誰だれでも分わかるはずです。世界中せかいじゅうの方ほうに知しってほしいです」と話はなしていました。

20代だいの女性じょせいは「活動かつどうが世界せかいに認みとめられたことはすごいと思おもいます。世界中せかいじゅうで紛争ふんそうが起おきているので今回こんかいの受賞じゅしょうをきっかけに平和へいわな世界せかいをつくっていけたらいいと思おもいます」と話はなしていました。

女子じょし高校生こうこうせいは「少すこしでも多おおくの人ひとが原爆げんばくの悲惨ひさんさを知しるきっかけになり、原爆げんばくがなくなればうれしいです。被爆ひばく者しゃの方ほうが高齢こうれいになり私わたしたちも被爆ひばく体験たいけんを聞きける機会きかいが少すくなくなっているので、これからは私わたしたちが次つぎの世代せだいに伝つたえられるようになっていきたいと思おもいます」と話はなしていました。

ソース：NHK ニュース