Hiện Furigana
英議会議事堂前でテロ事件か 警察官と歩行者3人死亡
2017-03-22 19:09:57

イギリス・ロンドンにある議会議事堂の近くで、22日、男が車で次々と歩行者をはねたあとナイフで警察官を襲い、3人が死亡、少なくとも20人がけがをし、男も警察官に射殺されました。警察はテロ事件と見て男の動機や背後関係などを捜査しています。
ロンドン中心部にある議会議事堂の近くの橋で、22日午後3時前(日本時間23日午前0時前)、車が歩道に乗り上げて暴走し歩行者を次々とはね、続いて男が車から降りて議事堂の前で警備に当たっていた警察官をナイフで襲いました。
警察によりますと、一連の襲撃によって警察官と歩行者など合わせて3人が死亡、少なくとも20人がけがをし、容疑者の男も警察官に射殺されたということです。
男の身元などは明らかにされていませんが、警察はテロ事件と見て動機や背後関係などについて詳しく調べています。
一方、イギリス政府は、22日夜、緊急の治安対策会議を開き、メイ首相や関係閣僚が対応を協議することにしています。
現場周辺は、議事堂の時計台の通称ビッグベンやウェストミンスター寺院があり、世界各国から観光客が訪れる場所ですが、事件のあとは広範囲にわたって封鎖されたままで、夜に入っても多くの警察車両が展開し、緊迫した空気に包まれています。
ロンドンにある日本大使館によりますと、今のところ事件に日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。
警察によりますと、一連の襲撃によって警察官と歩行者など合わせて3人が死亡、少なくとも20人がけがをし、容疑者の男も警察官に射殺されたということです。
男の身元などは明らかにされていませんが、警察はテロ事件と見て動機や背後関係などについて詳しく調べています。
一方、イギリス政府は、22日夜、緊急の治安対策会議を開き、メイ首相や関係閣僚が対応を協議することにしています。
現場周辺は、議事堂の時計台の通称ビッグベンやウェストミンスター寺院があり、世界各国から観光客が訪れる場所ですが、事件のあとは広範囲にわたって封鎖されたままで、夜に入っても多くの警察車両が展開し、緊迫した空気に包まれています。
ロンドンにある日本大使館によりますと、今のところ事件に日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。
仏 修学旅行の高校生3人 車にはねられけが
この事件でフランス外務省は声明を発表し、けが人の中にフランス北西部コンカルノーから修学旅行で訪れていた高校生3人が含まれていることを明らかにしました。けがの程度などは明らかになっていませんがフランスのメディアは3人はいずれも高校1年生で、橋の上で車に次々とはねられたと伝えています。
現場近くにいた女性「悲鳴と銃声聞こえた」
事件当時、議会議事堂近くの橋の上にいたという女性は、「銃声が聞こえたと思って周りを見回すと、車が女性をはねたのが見えた。さらに、悲鳴が聞こえ、再び銃声が聞こえた。本当に恐ろしかった」と話していました。
最初の現場となった議事堂近くの橋を渡っていた男性は、「大きな音が聞こえ車が縁石に乗り上げたあと、こちらに向かってものすごい速さで走ってきた。目の前で何人もはねられた。友人から大声で『よけろ』と言われ、道路に飛び出たら、自分のすぐ横を車が走り去っていった。周りを見渡すと、横たわっている人が何人もいてショックだった」と話していました。
最初の現場となった議事堂近くの橋を渡っていた男性は、「大きな音が聞こえ車が縁石に乗り上げたあと、こちらに向かってものすごい速さで走ってきた。目の前で何人もはねられた。友人から大声で『よけろ』と言われ、道路に飛び出たら、自分のすぐ横を車が走り去っていった。周りを見渡すと、横たわっている人が何人もいてショックだった」と話していました。
ポーランド元外相が現場映像を投稿
事件現場をタクシーで通りかかったというポーランドの元外相のシコルスキさんは、携帯電話で撮影した映像をツイッターに投稿しました。映像では議会の前を流れるテムズ川にかかる橋の上で人が道路に横たわり、通りかかった人々が次々と駆け寄る様子が映っています。
シコルスキさんはBBCのインタビューに対し、「当初は、衝突事故だと思ったが、2人が倒れているのを尋常ではない事態だと察した。合わせて5人が倒れていたと思う」と話していました。
シコルスキさんはBBCのインタビューに対し、「当初は、衝突事故だと思ったが、2人が倒れているのを尋常ではない事態だと察した。合わせて5人が倒れていたと思う」と話していました。
英内相「国民の安全 最優先」
ロンドンで起きたテロ事件を受けてイギリスのラッド内相が会見し、「今回の忌まわしい事件の全体像はまだわかっていない。しかし、国中が私と同じように、被害にあった人たちに思いをはせ、祈っていることだろう」と述べました。
そのうえで、「事件はまだ続いていて、引き続き情報を収集する。政府の最優先事項は国民の安全であり、人々には冷静かつ慎重に行動してほしい。イギリスはひとつになり、民主主義、寛容、法の支配というわれわれが共有する価値観を傷つけようとするものを打ち負かすだろう」と述べ、テロに屈しない姿勢を強調しました。
そのうえで、「事件はまだ続いていて、引き続き情報を収集する。政府の最優先事項は国民の安全であり、人々には冷静かつ慎重に行動してほしい。イギリスはひとつになり、民主主義、寛容、法の支配というわれわれが共有する価値観を傷つけようとするものを打ち負かすだろう」と述べ、テロに屈しない姿勢を強調しました。
ロンドン市長「テロに屈しない」
テロ事件を受けてロンドンのサディク・カーン市長は声明を発表し、「ロンドンはきょう恐ろしい攻撃を受けた。私の思いは愛する人を亡くした人とともにある」と述べ、犠牲者に哀悼の意を表しました。そのうえで「ロンドンは世界で最も偉大な都市だ。われわれを傷つけ生活を破壊しようとする者たちを前に、われわれは団結していく。これまでもそうであったし、これからも変わらない。ロンドン市民は決してテロの脅しに屈しない」と述べ、市民に結束を呼びかけました。
米大統領が哀悼の意
この事件を受けてアメリカのトランプ大統領は22日、イギリスのメイ首相と電話で会談し、犠牲者に哀悼の意を表すとともに捜査を支援する考えを伝えました。
また、ホワイトハウスのスパイサー報道官は記者会見で「イギリスがテロ事件と見て捜査しているこの攻撃を強く非難する」と述べ、事態を注視していく姿勢を示しました。
また、ホワイトハウスのスパイサー報道官は記者会見で「イギリスがテロ事件と見て捜査しているこの攻撃を強く非難する」と述べ、事態を注視していく姿勢を示しました。
イギリス 過去のテロ
イギリスでは、この10年余りの間、テロ事件が複数、起きています。
このうち2005年7月に、ロンドンで起きた同時多発テロ事件では、朝の通勤時間帯に地下鉄の車両やバスが相次いで爆破され、52人が死亡、およそ700人が重軽傷を負いました。テロの実行犯は、いずれもイギリスで生まれ育ったパキスタン系などのイスラム教徒4人でした。
また、2007年6月には、ロンドンの繁華街で爆発物が仕掛けられた車2台が見つかったのに続き、イギリス北部、スコットランドのグラスゴーで、空港の建物に車が突っ込んで炎上しました。この事件では、イスラム過激派に影響を受けたイラク人医師ら2人が実行犯でした。
社会的に地位のある医師で、外国人が犯行に関わっていたことに、イギリス社会には衝撃が広がりました。
さらに、2013年5月には、ロンドンの路上で、イギリス軍の兵士1人が2人組の男に殺害されました。2人は、ナイジェリア系のイギリス人で、ともにキリスト教徒の家庭に育ちましたが、イスラム教に改宗していて、イギリス軍によってイスラム教徒が殺されたことへの報復として犯行に及んだと供述しています。
その後、大きなテロ事件は起きていませんが、2015年にパリで発生した同時テロ事件のあと、イギリス国内では、テロを準備していたグループなどの逮捕が相次ぐなど、警察をはじめ治安当局がテロへの警戒を強化していました。
このうち2005年7月に、ロンドンで起きた同時多発テロ事件では、朝の通勤時間帯に地下鉄の車両やバスが相次いで爆破され、52人が死亡、およそ700人が重軽傷を負いました。テロの実行犯は、いずれもイギリスで生まれ育ったパキスタン系などのイスラム教徒4人でした。
また、2007年6月には、ロンドンの繁華街で爆発物が仕掛けられた車2台が見つかったのに続き、イギリス北部、スコットランドのグラスゴーで、空港の建物に車が突っ込んで炎上しました。この事件では、イスラム過激派に影響を受けたイラク人医師ら2人が実行犯でした。
社会的に地位のある医師で、外国人が犯行に関わっていたことに、イギリス社会には衝撃が広がりました。
さらに、2013年5月には、ロンドンの路上で、イギリス軍の兵士1人が2人組の男に殺害されました。2人は、ナイジェリア系のイギリス人で、ともにキリスト教徒の家庭に育ちましたが、イスラム教に改宗していて、イギリス軍によってイスラム教徒が殺されたことへの報復として犯行に及んだと供述しています。
その後、大きなテロ事件は起きていませんが、2015年にパリで発生した同時テロ事件のあと、イギリス国内では、テロを準備していたグループなどの逮捕が相次ぐなど、警察をはじめ治安当局がテロへの警戒を強化していました。
ソース:NHK ニュース