ヒトゲノム 遺伝子いでんし以外いがいの配列はいれつの一部いちぶ がんや難病なんびょうなどと関係かんけいか

生命せいめいの設計せっけい図ずにあたるヒトの遺伝いでん情報じょうほうは、９きゅう割わり以上いじょうその機能きのうがよくわかっていませんが、これらの一部いちぶが、がんや難病なんびょうなど３さん０ぜろ０ぜろ種類しゅるいに上のぼる病気びょうきと関係かんけいしている可能かのう性せいがあるとする研究けんきゅう成果せいかを理化りか学がく研究所けんきゅうじょのグループが発表はっぴょうしました。これまでにはないタイプの新薬しんやくの開発かいはつにつながる可能かのう性せいがあるとしています。

この研究けんきゅうを行おこなったのは、理化りか学がく研究所けんきゅうじょのライフサイエンス技術ぎじゅつ基盤きばん研究けんきゅうセンターなどのグループです。

生命せいめいの設計せっけい図ずにあたるヒトゲノムと呼よばれる遺伝いでん情報じょうほうは、３さん０ぜろ億おくもの塩基えんき配列はいれつでできていますが、遺伝子いでんしとして働はたらき、生命せいめい活動かつどうを支ささえているのはこのうちのごく一部いちぶで、９きゅう割わり以上いじょうの配列はいれつについては、その機能きのうがよくわかっていません。

研究けんきゅうグループが、大量たいりょうの遺伝いでん情報じょうほうを解読かいどくできる「次世代じせだいシークエンサー」と呼よばれる装置そうちなどを使つかって解析かいせきしたところ、これらの配列はいれつの一部いちぶが、血液けつえきのがんである白血病はっけつびょうやパーキンソン病びょう、潰瘍かいよう性せい大腸だいちょう炎えんなど、３さん０ぜろ０ぜろ種類しゅるいに上のぼる病気びょうきと関連かんれんしている可能かのう性せいがわかったということです。

これまで病気びょうきの薬くすりは、主おもに遺伝子いでんしをターゲットにして開発かいはつが進すすめられてきましたが、遺伝子いでんし以外いがいの配列はいれつに着目ちゃくもくすれば、これまでにないタイプの新薬しんやくの開発かいはつにつながる可能かのう性せいがあるとしています。

研究けんきゅうを行おこなった川路かわじ英哉ひでやコーディネーターは「ヒトゲノムの遺伝子いでんし以外いがいの部分ぶぶんがどのように病気びょうきと関連かんれんしているのか、さらに詳くわしいメカニズムを解明かいめいし、新薬しんやくの開発かいはつにつなげていけるようにしたい」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース