「積立つみたてＮＩＳＡ」来年らいねん導入どうにゅう 証券しょうけん業界ぎょうかいに不満ふまんの声こえも

個人こじん投資とうし家かを対象たいしょうにした優遇ゆうぐう税制ぜいせいの「ＮＩＳＡ」を、より長期ちょうきの資産しさん運用うんように合あう形かたちにした「積立つみたてＮＩＳＡ」が来年らいねん導入どうにゅうされます。金融きんゆう庁ちょうは、この制度せいどを利用りようする条件じょうけんに合あう金融きんゆう商品しょうひんが少すくないとして対応たいおうを強つよく促うながしていますが、証券しょうけん業界ぎょうかいには不満ふまんの声こえもあり、制度せいどの導入どうにゅうに向むけた課題かだいとなっています。

来年らいねん１月いちがつに導入どうにゅうされる「積立つみたてＮＩＳＡ」は、現在げんざいの「ＮＩＳＡ」を、より長期ちょうきの資産しさん運用うんように合あう形かたちにした制度せいどで、年間ねんかん４よん０ぜろ万まん円えんまでの投資とうし信託しんたくへの投資とうしで得えられた売却ばいきゃく益えきなどが、２に０ぜろ年間ねんかん、非課税ひかぜいとなります。
この制度せいどを利用りようする場合ばあい、金融きんゆう商品しょうひんは、運用うんよう期間きかんが無む期限きげんか２に０ぜろ年ねん以上いじょうであること、販売はんばい手数料てすうりょうが無料むりょうであること、それに運用うんよう益えきが毎月まいつき、支払しはらわれる形かたちではないことなどが条件じょうけんとなっています。

しかし、金融きんゆう庁ちょうによりますと、国内こくないで販売はんばいされているおよそ５ご４よん０ぜろ０ぜろ種類しゅるいの投資とうし信託しんたくのうち、この条件じょうけんに合あう商品しょうひんは１いち％程度ていどにとどまるということです。このため、金融きんゆう庁ちょうは証券しょうけん会社かいしゃなどに対にたいし、条件じょうけんに合あった投資とうし信託しんたくを増ふやすよう強つよく促うながしています。

これに対にたいし、証券しょうけん業界ぎょうかいからは商品しょうひんの開発かいはつやシステムの整備せいびにコストがかかるとして不満ふまんの声こえが出でていて、「積立つみたてＮＩＳＡ」の導入どうにゅうに向むけては、条件じょうけんに合あった商品しょうひんをどのように充実じゅうじつさせていくかが課題かだいとなっています。

「ＮＩＳＡ」か「積立つみたてＮＩＳＡ」か

「積立つみたてＮＩＳＡ」は、３さん年ねん前まえに始はじまった「ＮＩＳＡ」と同おなじように個人こじん投資とうし家かを対象たいしょうにした優遇ゆうぐう税制ぜいせいですが、優遇ゆうぐう措置そちの規模きぼが小ちいさい代かわりに、長ながい期間きかんにわたって優遇ゆうぐう措置そちを受うけられるのが特徴とくちょうです。

３さん年ねん前まえに始はじまった「ＮＩＳＡ」は、年間ねんかん１いち２に０ぜろ万まん円えんまでの株式かぶしきや投資とうし信託しんたくへの投資とうしによって得えられた売却ばいきゃく益えきや配当はいとうが、５ご年間ねんかん、非課税ひかぜいとなります。

一方いっぽう、来年らいねん１月いちがつに導入どうにゅうされる「積立つみたてＮＩＳＡ」は、対象たいしょうとなる金融きんゆう商品しょうひんは投資とうし信託しんたくだけで、株式かぶしきは含ふくまれないほか、非課税ひかぜいの対象たいしょうとなるのは、年間ねんかん４よん０ぜろ万まん円えんまでの投資とうしで得えられた売却ばいきゃく益えきや配当はいとうです。優遇ゆうぐう措置そちの規模きぼは小ちいさくなりますが、その代かわりに、非課税ひかぜいとなる期間きかんは２に０ぜろ年間ねんかんにわたります。

２ふたつの制度せいどを同時どうじに使つかうことはできず、利用りよう者しゃは、優遇ゆうぐう措置そちの規模きぼと期間きかんのどちらを重視じゅうしするかによって、いずれかの制度せいどを選えらぶ必要ひつようがあります。

ソース：NHK ニュース