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豊洲市場の安全対策取りまとめ 小池知事は詰めの検討へ
2017-06-11 09:16:15

豊洲市場の安全性を検証し、先月、業者の反発により中断された東京都の専門家会議が11日に開かれ、市場の地下空間の底をコンクリートで覆うなどの安全対策を取りまとめました。当初の予定よりも2か月ほど遅れたものの、対策の取りまとめを受け、小池知事は市場の移転についての判断に向けた詰めの検討に入ります。
豊洲市場の土壌汚染対策など、安全性を検証する専門家会議は先月の会議で、豊洲の土壌や地下水の有害物質を環境基準以下にする「無害化」を目指すのかをめぐり、業者などの出席者と専門家会議の有識者や都との間で議論がかみ合わず、会議が中断されました。
11日は冒頭、東京都の村松中央卸売市場長が「都議会が過去に付帯決議をした、市場用地の無害化が現在、達成できてない。このことに対して小池知事が都議会でおわびを申し上げた。私からも都民や事業者の皆様に改めて、おわびを申し上げたい」と述べ、陳謝しました。
そして会議では、建物の地下に盛り土がなく空間が設けられていた豊洲市場の安全性をさらに高める対策として、地下空間の底を特殊なシートやコンクリートで覆うことや、地下水をくみ上げて水位を一定に保つ、地下水管理システムのポンプ機能を強化すること、地下水のモニタリング調査を継続して監視していくことなどの対策案が示されました。
地下空間の底を特殊なシートで覆う場合は整備に22か月かかり、工事費や維持管理費を含めた費用は85億円から95億円、コンクリートで覆う場合は8か月、40億円から50億円、また、地下水管理システムの機能強化に20億円から25億円の工事費が見込まれるという試算も示されました。
専門家会議は示された案は妥当と判断し、対策として、取りまとめました。当初の予定より2か月ほど遅れたものの、およそ8か月にわたる議論の末に安全対策が取りまとめられたことを受け、小池知事は「市場のあり方戦略本部」で課題を整理するなど、市場の移転についての判断に向けた詰めの検討に入ります。
専門家会議の平田健正座長は「本日で審議は終了になる。一応の区切りになるが、地下水のモニタリング調査は継続するので、会議そのものは継続する」と述べました。
11日は冒頭、東京都の村松中央卸売市場長が「都議会が過去に付帯決議をした、市場用地の無害化が現在、達成できてない。このことに対して小池知事が都議会でおわびを申し上げた。私からも都民や事業者の皆様に改めて、おわびを申し上げたい」と述べ、陳謝しました。
そして会議では、建物の地下に盛り土がなく空間が設けられていた豊洲市場の安全性をさらに高める対策として、地下空間の底を特殊なシートやコンクリートで覆うことや、地下水をくみ上げて水位を一定に保つ、地下水管理システムのポンプ機能を強化すること、地下水のモニタリング調査を継続して監視していくことなどの対策案が示されました。
地下空間の底を特殊なシートで覆う場合は整備に22か月かかり、工事費や維持管理費を含めた費用は85億円から95億円、コンクリートで覆う場合は8か月、40億円から50億円、また、地下水管理システムの機能強化に20億円から25億円の工事費が見込まれるという試算も示されました。
専門家会議は示された案は妥当と判断し、対策として、取りまとめました。当初の予定より2か月ほど遅れたものの、およそ8か月にわたる議論の末に安全対策が取りまとめられたことを受け、小池知事は「市場のあり方戦略本部」で課題を整理するなど、市場の移転についての判断に向けた詰めの検討に入ります。
専門家会議の平田健正座長は「本日で審議は終了になる。一応の区切りになるが、地下水のモニタリング調査は継続するので、会議そのものは継続する」と述べました。
築地市場の業者から批判相次ぐ
専門家会議に出席した築地市場の業者からは、会議の進め方や取りまとめた地下空間の安全対策などについて、批判の声が相次ぎました。
仲卸業者の1人は「業者の理解を求めるためではなく、結論ありきの会議ではないか。私たちは商売をするため安全安心な市場を求めている。この対策で本当に大丈夫なのかと思う」と述べて、対策を差し戻し、もう一度議論するよう求めました。
これに対して、平田座長は「データに基づいて、科学的な安全を検証してきた。対策の内容は市場のあり方戦略本部に上がるので、専門家会議の審議のとおりに対策が行われるのかは私たちが決めるのではない」と述べて、専門家会議としての対策の内容を変えない考えを示しました。
また、別の業者は「対策を行って、地下空間が安全になったというのは、どういう結果が出たら安全なのか。工事が完了するまでに、豊洲に移転する可能性もあるのか」と質問しました。
これについて、東京都の村松中央卸売市場長は「豊洲移転か築地再整備かは、きょうの時点で決まっていないので、お話することはできない」と述べました。
そして、平田座長が専門家会議の対策を差し戻すことはしないと結論づけたことに対しては、「信頼できない」など、怒りの声が上がっていました。
仲卸業者の1人は「業者の理解を求めるためではなく、結論ありきの会議ではないか。私たちは商売をするため安全安心な市場を求めている。この対策で本当に大丈夫なのかと思う」と述べて、対策を差し戻し、もう一度議論するよう求めました。
これに対して、平田座長は「データに基づいて、科学的な安全を検証してきた。対策の内容は市場のあり方戦略本部に上がるので、専門家会議の審議のとおりに対策が行われるのかは私たちが決めるのではない」と述べて、専門家会議としての対策の内容を変えない考えを示しました。
また、別の業者は「対策を行って、地下空間が安全になったというのは、どういう結果が出たら安全なのか。工事が完了するまでに、豊洲に移転する可能性もあるのか」と質問しました。
これについて、東京都の村松中央卸売市場長は「豊洲移転か築地再整備かは、きょうの時点で決まっていないので、お話することはできない」と述べました。
そして、平田座長が専門家会議の対策を差し戻すことはしないと結論づけたことに対しては、「信頼できない」など、怒りの声が上がっていました。
小池知事「報告を聞いて考える」
東京都の小池知事は都内で記者団に対し、「最終的な報告はまだ受けていないので、あす、都庁で内容はしっかり、うかがおうと思っている。中断した専門家会議が再開され、報告がしっかりなされたことはよかった」と述べました。
また、今後の日程については「きょうの専門家会議の報告も聞いて、そのうえで、これからどうしていくか日程も含めて考える」と述べました。
また、今後の日程については「きょうの専門家会議の報告も聞いて、そのうえで、これからどうしていくか日程も含めて考える」と述べました。
築地市場協会長「知事の判断に注目」
専門家会議を傍聴した、卸や仲卸などの団体で作る築地市場協会の伊藤裕康会長は「われわれは、すでに10か月も待っているが、きょうの会議を受けての市場のあり方戦略本部の議論や知事の判断に注目したいと思う。示された対策については聞いたばかりなので業界としても今後検討したい」と述べました。
移転についての考え方 都議選前に示す可能性
専門家会議による豊洲市場の安全対策の取りまとめに加え、13日には市場の採算性などを検証してきた、「市場問題プロジェクトチーム」が、小池知事に報告書を手渡す予定になっています。
プロジェクトチームは、豊洲市場に移転する案と、築地市場を建て替える案の両方を盛り込んだ報告書をまとめています。
これにより、小池知事が市場の移転についての総合的な判断を示すうえでの重要な指針としてきた、2つの有識者会議による取りまとめの結果がそろうことになります。
そのうえで、小池知事は都庁の幹部らで作る「市場のあり方戦略本部」を開き、2つの取りまとめの結果などを検討し、課題を整理します。
その後、小池知事は移転についての考え方を示すものと見られ、9日には、来月の東京都議会議員選挙の前に示す可能性を示唆しました。
プロジェクトチームは、豊洲市場に移転する案と、築地市場を建て替える案の両方を盛り込んだ報告書をまとめています。
これにより、小池知事が市場の移転についての総合的な判断を示すうえでの重要な指針としてきた、2つの有識者会議による取りまとめの結果がそろうことになります。
そのうえで、小池知事は都庁の幹部らで作る「市場のあり方戦略本部」を開き、2つの取りまとめの結果などを検討し、課題を整理します。
その後、小池知事は移転についての考え方を示すものと見られ、9日には、来月の東京都議会議員選挙の前に示す可能性を示唆しました。
ソース:NHK ニュース