大阪おおさかの総合そうごう病院びょういん 心臓しんぞう手術しゅじゅつの死亡しぼう率りつが全国ぜんこく平均へいきんの３さん倍ばいに

大阪おおさかの総合そうごう病院びょういんで平成へいせい２に６ろく年ねんまでの２に年間ねんかんに心臓しんぞうの手術しゅじゅつを受うけた患者かんじゃ２に３さん人にんが入院にゅういん中ちゅう、もしくは術後じゅつご３さん０ぜろ日にち以内いないに死亡しぼうし、日本にっぽん心臓しんぞう血管けっかん外科げか学会がっかいが調しらべたところ、死亡しぼう率りつが全国ぜんこく平均へいきんの３さん倍ばいに上のぼっていたことがわかり、学会がっかいは手術しゅじゅつ後ごの対応たいおうや医療いりょう体制たいせいの課題かだいを指摘してきする報告ほうこく書しょをまとめました。病院びょういん側がわは「指摘してきは前向まえむきに受け止うけとめ改善かいぜんを行おこなった」と話はなしています。

日本にっぽん心臓しんぞう血管けっかん外科げか学会がっかいが、去年きょねん、まとめた報告ほうこく書しょによりますと、大阪おおさか府ふ大東だいとう市しにある野崎のさき徳いさお洲しゅう会かい病院びょういんでは、平成へいせい２に６ろく年ねんまでの２に年間ねんかんに冠動脈かんどうみゃくと心臓しんぞうの弁べんの手術しゅじゅつを受うけた１いち５ご２に人にんの患者かんじゃのうち、入院にゅういん中ちゅうもしくは術後じゅつご３さん０ぜろ日にち以内いないに死亡しぼうした患者かんじゃが２に３さん人にんに上のぼり、年齢ねんれいや病気びょうきの重症じゅうしょう度どを考慮こうりょして計算けいさんしたところ、全国ぜんこく平均へいきんの３さん倍ばいという高たかい死亡しぼう率りつになっていました。

このため学会がっかいの理事りじらが、実際じっさいに病院びょういんを訪問ほうもんして調査ちょうさしたところ、手術しゅじゅつ後ご、感染かんせん症しょうの兆候ちょうこうが見みつかったのに数すう日間にちかん、処置しょちされていなかったケースがあるなど、診療しんりょう上じょうの問題もんだいが複数ふくすう見みつかったほか、少すくないスタッフが患者かんじゃ一いち人にん一いち人にんのケースを検証けんしょう、反省はんせいし、改善かいぜんする余裕よゆうがない可能かのう性せいがあるなど、医療いりょう体制たいせいにも課題かだいがあったということです。

病院びょういんでは報告ほうこく書しょの指摘してきを受うけ、手術しゅじゅつや術後じゅつご管理かんりの方法ほうほうを改善かいぜんしたほか、外部がいぶから専門医せんもんいを招まねいて態勢たいせいを強化きょうかするなどしたということですが、遺族いぞくへの説明せつめいは行おこなっていません。

これについて医療いりょう事故じこ問題もんだいに取り組とりくむ市民しみん団体だんたいの代表だいひょうで、みずからも被害ひがい者しゃ遺族いぞくの勝村かつむら久司ひさしさんは「患者かんじゃが亡なくなった経緯けいいを調しらべ、遺族いぞくに説明せつめいするのは病院びょういんの責務せきむだ。本来ほんらいなら死亡しぼう事例じれいが１いち例れいでも起おきたらすぐに問題もんだい点てんを検証けんしょうし改善かいぜんすべきで、高たかい死亡しぼう率りつなのに外部がいぶから指摘してきされるまで対応たいおうがなされないのでは、病院びょういんの安全あんぜん管理かんり体制たいせいに問題もんだいがあると言いわざるをえない」と指摘してきしています。

病院びょういん側がわは取材しゅざいに対にたいし、「学会がっかいの指摘してきは前向まえむきに受け止うけとめ改善かいぜんを行おこなってきました。学会がっかいの調査ちょうさは医療いりょうの質しつの改善かいぜんが目的もくてきで遺族いぞくに説明せつめいすべきこととは考かんがえておりません」などとコメントしています。

ソース：NHK ニュース