東大とうだい教授きょうじゅが論文ろんぶんの訂正ていせいなど検討けんとう 大学だいがくは不正ふせいないか調査ちょうさ

東京とうきょう大学だいがくの教授きょうじゅが、ネイチャーなどの科学かがく雑誌ざっしで発表はっぴょうした分子ぶんし生物せいぶつ学がくの論文ろんぶん５ご本ほんについて、「正確せいかくさに欠かける図表ずひょうが載のってしまった」として、論文ろんぶんの訂正ていせいや取り下とりさげについて検討けんとうを始はじめたことがわかりました。これらの論文ろんぶんについて東京とうきょう大学だいがくは、研究けんきゅう不正ふせいがなかったか調査ちょうさを行おこなっています。

論文ろんぶんの訂正ていせいや取り下とりさげについて検討けんとうが始はじまったのは、東京とうきょう大学だいがく分子ぶんし細胞さいぼう生物せいぶつ学がく研究所けんきゅうじょの渡邊わたなべ嘉よしみ典てん教授きょうじゅが中心ちゅうしんとなって発表はっぴょうした５ご本ほんの論文ろんぶんです。

論文ろんぶんは、精子せいしや卵子らんしが作つくられる過程かていで働はたらくタンパク質たんぱくしつについて研究けんきゅうしたものなどで、平成へいせい２に０ぜろ年ねんから平成へいせい２に７なな年ねんにかけてネイチャーやサイエンスなど世界せかい的てきな科学かがく雑誌ざっしに掲載けいさいされました。

渡邊わたなべ教授きょうじゅは所属しょぞくする学会がっかいの関係かんけい者しゃなどに「正確せいかくさに欠かける図表ずひょうが載のってしまった」として、論文ろんぶんのデータの訂正ていせいや取り下とりさげについて、掲載けいさいした雑誌ざっし社しゃと検討けんとうする手続てつづきを始はじめたことを文書ぶんしょで伝つたえました。

これらの論文ろんぶんをめぐっては、去年きょねん、グラフや画像がぞうなどのデータに不ふ自然しぜんな点てんが多数たすうあり、研究けんきゅう不正ふせいが疑うたがわれるという匿名とくめいの告発こくはつ文ぶんが大学だいがくに届とどき、東京とうきょう大学だいがくはねつ造ねつぞうなどの研究けんきゅう不正ふせいがなかったか調査ちょうさを行おこなっています。

渡邊わたなべ教授きょうじゅは文書ぶんしょの中なかで、「論文ろんぶんの責任せきにん著者ちょしゃとして大おおきな責任せきにんを感かんじておりますが、論文ろんぶんの科学かがく的てきな結論けつろんに影響えいきょうを与あたえるものではないと考かんがえております」などとコメントしています。

ソース：NHK ニュース