「ＷａｎｎａＣｒｙ」感染かんせんのＰＣからか 日本にっぽんへの通信つうしん数すう５ご倍ばいに

ことし５月ごがつ、世界せかい各地かくちで被害ひがいが出でた「ＷａｎｎａＣｒｙ」と呼よばれるコンピューターウイルスに感染かんせんしたパソコンからと見みられる日本にっぽん国内こくないへの通信つうしんの数かずが、今月こんげつ、発生はっせい当初とうしょの５ご倍ばいの１いち５ご０ぜろ０ぜろ件けん余あまりに上のぼっていたことが警察庁けいさつちょうへの取材しゅざいでわかりました。

「ＷａｎｎａＣｒｙ」は、基本きほんソフト「ウィンドウズ」のセキュリティーの欠陥けっかんを突ついてパソコンに侵入しんにゅうし、内部ないぶのファイルを暗号あんごう化かして身代金みのしろきんを要求ようきゅうするもので、ことし５月ごがつイギリスの病院びょういんで患者かんじゃの救急きゅうきゅう搬送はんそうに支障ししょうが出でるなど世界せかい各地かくちで大おおきな被害ひがいが出でました。

日本にっぽんへの影響えいきょうの監視かんしを行おこなう警察庁けいさつちょうの「サイバーフォースセンター」が調しらべた結果けっか、「ＷａｎｎａＣｒｙ」に感染かんせんしたパソコンからと見みられる日本にっぽん国内こくないへの通信つうしんの数かずが、初はじめて感染かんせんを確認かくにんした５月ごがつ１いち２に日にちの２に９きゅう３さん件けんから２にか月かげつ後ごの今月こんげつ１いち２に日にちにはおよそ５ご倍ばいの１いち５ご０ぜろ１いち件けんに上のぼっていたことがわかりました。

発信はっしん元もとは少すくなくとも９きゅうか国かこくに上のぼり、ロシアや中国ちゅうごくが多おおく、先月せんげつ以降いこうは「ＷａｎｎａＣｒｙ」を作り替つくりかえた亜あ種しゅのウイルスを多おおく検知けんちしているということです。亜あ種しゅはファイルを暗号あんごう化かしないため感染かんせんに気付きづかれにくく、元もとのウイルスにある活動かつどうを自動的じどうてきに停止ていしする仕組しくみがないということで、警察庁けいさつちょうは感染かんせんの拡大かくだいにつながっていると見みてパソコンを最新さいしんの状態じょうたいに保たもつなど対策たいさくを徹底てっていするよう呼よびかけています。

警察けいさつと民間みんかんが連携れんけいしサイバー攻撃こうげき未然みぜん防止ぼうしを

テロ対策たいさくに詳くわしい公共こうきょう政策せいさく調査ちょうさ会かいの板橋いたばし功いさお研究けんきゅうセンター長ちょうは、「リオデジャネイロでのオリンピックが終おわり、世界中せかいじゅうのアスリートが東京とうきょうを目指めざす中なか、東京とうきょう、日本にっぽんという言葉ことばが頻繁ひんぱんに使つかわれていて、こういう言葉ことばをテロリストも耳みみにしている。テロの脅威きょういは２に０ぜろ２に０ぜろ年ねんまでますます高たかまっていくと考かんがえたほうがよい」と指摘してきしています。

そのうえで、３さん年ねん後ごの東京とうきょうオリンピック・パラリンピックに向むけたサイバー攻撃こうげきへの対策たいさくについて、「サイバー攻撃こうげきを受うけているのは圧倒的あっとうてきに民間みんかん企業きぎょうなどが多おおく、重要じゅうようなインフラが止とまると社会しゃかい的てきな混乱こんらんを招まねく可能かのう性せいがある。サイバー攻撃こうげきを未然みぜんに防ふせぐため、警察けいさつは手口てぐちや攻撃こうげきのパターンなど国内外こくないがいの情報じょうほうを収集しゅうしゅう・分析ぶんせきするとともに、民間みんかんにも提供ていきょうするなどして連携れんけいを深ふかめていくことが重要じゅうようだ」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース