Hiện Furigana
「新国立」工事で社員自殺 違法な長時間労働で是正勧告
2017-09-29 03:14:17

ことし3月、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の建設現場で働いていた男性が自殺した問題で、労働基準監督署は、違法な長時間労働をさせていたとして男性が働いていた都内の建設会社に是正勧告を行いました。また、元請けの大手建設会社、大成建設の現場の事業所に対して労働者の健康確保をするよう行政指導しました。
ことし3月、新国立競技場の地盤改良工事の下請けに入っている都内の建設会社の新入社員だった23歳の男性が自殺し、遺族は過重労働が原因だとして労災を申請していました。
遺族の弁護士によりますと、建築資材の品質管理などにあたっていた男性は自殺直前の1か月間の時間外の労働時間がおよそ200時間に上っていたほか、計画の見直しによる工期の遅れを取り戻そうと精神的に追い詰められた結果自殺したということです。
これを受けて厚生労働省は、新国立競技場の建設に携わるおよそ800社について労働時間の調査を行った結果、男性が働いていた建設会社は、男性を含む複数の従業員に違法な長時間労働をさせていたことがわかったということで、労働基準監督署は28日、この会社に対して是正勧告を行いました。
また、調査の結果、別の複数の企業でも違法な長時間労働などの違反が見つかったということで、労働基準監督署は元請けの大成建設の新国立競技場の工事現場の事業所に対して、労働者の健康を確保するよう行政指導にあたる「指導票」と呼ばれる文書を交付しました。
遺族の弁護士によりますと、建築資材の品質管理などにあたっていた男性は自殺直前の1か月間の時間外の労働時間がおよそ200時間に上っていたほか、計画の見直しによる工期の遅れを取り戻そうと精神的に追い詰められた結果自殺したということです。
これを受けて厚生労働省は、新国立競技場の建設に携わるおよそ800社について労働時間の調査を行った結果、男性が働いていた建設会社は、男性を含む複数の従業員に違法な長時間労働をさせていたことがわかったということで、労働基準監督署は28日、この会社に対して是正勧告を行いました。
また、調査の結果、別の複数の企業でも違法な長時間労働などの違反が見つかったということで、労働基準監督署は元請けの大成建設の新国立競技場の工事現場の事業所に対して、労働者の健康を確保するよう行政指導にあたる「指導票」と呼ばれる文書を交付しました。
勧告受けた企業は
是正勧告を受けた建設会社は「真摯(しんし)に受け止め、こうしたことが二度と起こらないよう対策を講じていきます」とコメントしています。
また、大成建設は「指導があったかどうかを含めて現時点では申し上げられません」としています。
また、大成建設は「指導があったかどうかを含めて現時点では申し上げられません」としています。
新国立競技場の整備計画とは
「新国立競技場」は3年後の東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとして東京・新宿区で建設が進められています。
JSC=日本スポーツ振興センターによりますと、地上5階、地下2階、座席数は6万席になる計画で、工事の進捗(しんちょく)状況を示す出来高率は現在11%、地下工事をほぼ終えて現在はスタンドの建設が始まっています。
「新国立競技場」は、おととし7月に決まった当初の整備計画では、この年の10月に着工し、再来年5月の完成予定となっていました。
しかし、総工費2520億円という高額な建設費に批判が相次いだことから直後に計画は白紙撤回され、5か月後のおととし12月、総工費を1489億円に抑えた現在の計画に見直されました。
見直された計画では、着工は当初に比べ1年2か月遅れの去年12月で、工期は当初の計画より8か月短い36か月、そして完成予定は半年遅れの再来年の11月となっています。
JSC=日本スポーツ振興センターによりますと、地上5階、地下2階、座席数は6万席になる計画で、工事の進捗(しんちょく)状況を示す出来高率は現在11%、地下工事をほぼ終えて現在はスタンドの建設が始まっています。
「新国立競技場」は、おととし7月に決まった当初の整備計画では、この年の10月に着工し、再来年5月の完成予定となっていました。
しかし、総工費2520億円という高額な建設費に批判が相次いだことから直後に計画は白紙撤回され、5か月後のおととし12月、総工費を1489億円に抑えた現在の計画に見直されました。
見直された計画では、着工は当初に比べ1年2か月遅れの去年12月で、工期は当初の計画より8か月短い36か月、そして完成予定は半年遅れの再来年の11月となっています。
ソース:NHK ニュース