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くわしく】オミクロンかぶ「BA.5」急増きゅうぞう 感染かんせんりょくは? ピークはいつ?

2022-07-13 12:17:18

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新型しんがたコロナウイルスの1にち感染かんせんしゃすうが、東京とうきょうではおよそ4か月かげつぶりに1まんにんえ、全国ぜんこくでも9まんにんえました。いま感染かんせんさい拡大かくだいおおきくかかわっているのが、オミクロンかぶの1つ、「BA.5」とかんがえられています。

感染かんせんのピークは?ワクチンは?重症じゅうしょうは?

最新さいしん見解けんかいをまとめました。

だい7” 「BA.5」が主流しゅりゅう

ことし2つき以降いこう減少げんしょう傾向けいこうつづいてきた新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん先月せんげつ下旬げじゅん以降いこうさい拡大かくだいしています。政府せいふ分科ぶんかかい尾身おみ会長かいちょう今月こんげつ11にち、「あら感染かんせんなみたことは間違まちがない」とべ、“だい7”にはいったという認識にんしきしめしました。

専門せんもんは、「だい7」ともいえるさい拡大かくだい背景はいけいに、
これまでのワクチン接種せっしゅ感染かんせんによってられた免疫めんえき効果こうか時間じかん経過けいかとともによわまってきていること、
ひとひととの接触せっしょく機会きかいえていることとともに、
▼オミクロンかぶのうち、感染かんせんりょくがよりつよとされる「BA.5」が主流しゅりゅうになってきていることがある指摘してきしています。

そもそも「BA.5」って?感染かんせんりょくは?

「BA.5」はオミクロンかぶ一種いっしゅで、ことし2つき南アフリカみなみあふりか確認かくにんされたあと、5つき以降いこう欧米おうべい中心ちゅうしんひろがりました。

現在げんざい世界せかい検出けんしゅつされる新型しんがたコロナウイルスのほとんどはオミクロンかぶですが、WHO=世界せかい保健ほけん機関きかんによりますと、「BA.5」は6つき25にちまでの1週間しゅうかんで、まえしゅうから15ポイントえて52%をめています。アメリカでは、7つき9にちまでの1週間しゅうかん全体ぜんたいの65%をめています。

WHOのテドロス事務じむ局長きょくちょうは12にち記者きしゃ会見かいけんで「あらなみきていて、新型しんがたコロナがまだわりにちかづいていないことがあらためてしめされている」とべました。

イギリスの保健ほけん当局とうきょく先月せんげつ24にち発表はっぴょうによりますと、「BA.5」は「BA.2」とくらべて35.1%はやひろがっているとみられるということです。
国内こくないでもひろがりはじめていて、今月こんげつ13にち厚生こうせい労働ろうどうしょう専門せんもん会合かいごうに、京都大きょうとだいがく西浦にしうらひろし教授きょうじゅが、東京とうきょう都内とないデータをもとに分析ぶんせきした結果けっかとしてしめした資料しりょうによりますと、「BA.5」はこれまで主流しゅりゅうだった「BA.2」とくらべて27%はやひろがっているとみられるとしています。

東京とうきょうのモニタリング会議かいぎでの報告ほうこくによりますと、6つき27にちまでの1週間しゅうかんで「BA.5」がうたがわれるケースが33.4%をめ、わりすすんでいるとしています。

また国立こくりつ感染かんせんしょう研究所けんきゅうじょ分析ぶんせきでは、「BA.5」のめる割合わりあいは、8つきだい1しゅうには全国ぜんこくほぼ100%になる推定すいていされるということです。

感染かんせんのピークは?AIで予測よそく

名古屋なごや工業こうぎょう大学だいがく平田ひらたあきらせい教授きょうじゅはAI=人工じんこう知能ちのう使つかって分析ぶんせきした今後こんご感染かんせんしゃすう死亡しぼうしゃすう予測よそく結果けっかしめしています。
それによりますと、「BA.5」の感染かんせんりょくこれまでの1.3ばいだと想定そうていし、過去かこ感染かんせんしゃすう推移すいいやワクチンの効果こうか、それにひとりゅうなどのデータをもとに分析ぶんせきしたところ、東京とうきょう都内とない感染かんせんしゃすう今月こんげつ25にちがピークで、1にちおよそ1まん8000にんになるという結果けっかになったということです。

また東京とうきょうでは、65さい以上いじょう高齢こうれいしゃくなるひとかずが、8つきには1にちたり、およそ20にんになるとしていますが、65さい以上いじょう中心ちゅうしんとした4かい接種せっしゅ順調じゅんちょうすすめば、9つき下旬げじゅんにはおよそ10にんまでという計算けいさん結果けっかになったとしています。
感染かんせんしょうくわしい東京とうきょう医科いか大学だいがく濱田はまだ篤郎とくろうとくにん教授きょうじゅは「おおひとがワクチンの3かい接種せっしゅけていることや、さむ時期じきではないことなどまえると、ことしの年明としあにオミクロンかぶ流行りゅうこうはじめたときほどまでは感染かんせんしゃすうえないのではないかとかんがえられるが、以前いぜん経験けいけんしたより拡大かくだいすることも想定そうていして対策たいさく準備じゅんびすべきだ。3かいのワクチン接種せっしゅまだけていないひとは、はやめにけていただきたいし、高齢こうれいしゃほうは4かい接種せっしゅけることが一番いちばん大事だいじだ」と指摘してきしました。

さらに、「感染かんせんしゃすうとくえているときは、一人ひとりひとり予防よぼう対策たいさくある程度あるていどつよめにおこなことが大切たいせつで、感染かんせんうたがような症状しょうじょうがあればはや検査けんさしたり、医療いりょう機関きかん受診じゅしんしたりしてほしい。おお地域ちいきでは病床びょうしょうまだひっ迫ひっぱくしていないが、行政ぎょうせい機関きかんまえもって準備じゅんびし、医療いりょう従事じゅうじしゃ介護かいご施設しせつ職員しょくいんなどへの4かい接種せっしゅ検討けんとうしてもらいたい」と対策たいさく強化きょうかうったえました。

ワクチンは?

ワクチンについて、イギリスの保健ほけん当局とうきょく先月せんげつ24にちした報告ほうこくしょで、5月下げっかしゅんまでの1か月かげつあま感染かんせんしたひとのデータを分析ぶんせきしたところ、「BA.5」に感染かんせんしたひとに対にたいするワクチンの効果こうかは、「BA.2」に感染かんせんしたひとに対にたいする効果こうかくらべておおきなちがはなかったと報告ほうこくしています。

一方いっぽうで、アメリカのFDA=食品しょくひん医薬品いやくひんきょくは、先月せんげつ30にち、このあき以降いこうおこな追加ついか接種せっしゅのワクチンについて、いま使つかわれているワクチンの成分せいぶんくわえ、「BA.4」や「BA.5」のスパイクたんぱく質たんぱくしつくわえたものを開発かいはつすべきだと、製薬せいやく会社かいしゃに対にたいして推奨すいしょうしたと発表はっぴょうしました。

ただいまのワクチンは新型しんがたコロナに感染かんせんした場合ばあい重症じゅうしょうするのをふせ基盤きばんなるとして、いまおこなわれている接種せっしゅについては変更へんこうもとめないとしています。

東京とうきょう医科いか大学だいがく濱田はまだとくにん教授きょうじゅは「日本にっぽんでも、あき以降いこう感染かんせん拡大かくだいはいまよりも本格ほんかくてきなものになる可能かのうせいがある。あき以降いこう接種せっしゅ考え方かんがえかたや、ワクチンの確保かくほについて、くにレベル議論ぎろんすすめるべきだ」と指摘してきしています。

ワクチン接種せっしゅ感染かんせん免疫めんえきが…

さらに、ワクチン接種せっしゅ感染かんせんによってられた免疫めんえきが、時間じかん経過けいかとともによわまってきていることも、感染かんせん拡大かくだいにつながっているとみられています。

7つき13にち厚生こうせい労働ろうどうしょう専門せんもん会合かいごうで、京都大きょうとだいがく西浦にしうら教授きょうじゅしめした試算しさん資料しりょうによりますと、オミクロンかぶの『BA.4』と『BA.5』に対にたいする免疫めんえきひと割合わりあいいずれ年代ねんだいでもがってきているということです。

免疫めんえきひと割合わりあいは13にち時点じてんで、20だいで31.2%、30だいで30.2%、40だいで29%、50だいで29.7%、60だいで26.4%、70だい以上いじょうで26%などとなっています。

重症じゅうしょうしやすい?

感染かんせんした場合ばあい重症じゅうしょうしやすいかどうかについて、WHOは7つき6にち週報しゅうほうで「『BA.2』とくらべて重症じゅうしょう変化へんかしているという証拠しょうこはない」としています。

ただ複数ふくすうくにで、感染かんせんしゃすうえたため、入院にゅういん集中しゅうちゅう治療ちりょうしつでの治療ちりょういたったひとかず、それくなるひとかず急増きゅうぞうしているとしています。

また、ECDC=ヨーロッパ疾病しっぺい予防よぼう管理かんりセンターも「重症じゅうしょうしているという証拠しょうこはない」としたうえで、感染かんせんしゃすうえると、入院にゅういんしゃすう死亡しぼうしゃすうえる可能かのうせいがあると指摘してきしています。

東京とうきょう大学だいがく佐藤さとうけい教授きょうじゅらのグループ専門せんもん査読さどくけるまえにインターネットじょう発表はっぴょうした論文ろんぶんによりますと、「BA.5」の特徴とくちょう再現さいげんして作製さくせいしたウイルスなどをハムスターに感染かんせんさせたところ、体重たいじゅうが10%程度ていど減少げんしょうしたということです。

「BA.2」では体重たいじゅう減少げんしょうはなかった一方いっぽう、「BA.5」でははいなど炎症えんしょうもよりおおられたということで、従来じゅうらいのオミクロンかぶよりも病原びょうげんせいたかまっている可能かのうせいがあるとしています。

実際じっさいにはこれまでにけたワクチンの効果こうかもあり、「BA.5」に感染かんせんした場合ばあい症状しょうじょうについてはまだはっきりわかっていません。

東京とうきょう医科いか大学だいがく濱田はまだとくにん教授きょうじゅは「いまのところ、『BA.5』はそれほど重症じゅうしょう引き起ひきおこさないのではないかとられているが、まだはっきりかっていない。フランスやイタリア、ドイツなどでは『BA.5』に置き換おきかわってきていて、ここ1、2週間しゅうかん感染かんせんしゃすうがかなりえている。これら国々くにぐに感染かんせんしゃすうがどのように推移すいいして、重症じゅうしょうしゃがどのくらいえるかということは、今後こんご日本にっぽん状況じょうきょう予測よそくするうえで、非常ひじょう重要じゅうようだとかんがえられる」とべました。

免疫めんえきのがれる特徴とくちょう

「BA.5」は、ウイルスの表面ひょうめんある突起とっきで、細胞さいぼう感染かんせんするさいあしがかりなる「スパイクたんぱく質たんぱくしつ」に「L452R」や「F486V」とばれる変異へんいきています。

これら変異へんいによって、「BA.5」は免疫めんえきのがれる性質せいしついたったとられています。

WHOによりますと、「BA.5」はウイルスのはたらおさえる中和ちゅうわ抗体こうたい効果こうかが、当初とうしょひろがった「BA.1」にくらべて7ぶん1以下いかになったという実験じっけん結果けっかあるということです。

またアメリカコロンビア大学ころんびあだいがくグループ今月こんげつ5にち科学かがく雑誌ざっし「ネイチャー」で発表はっぴょうした論文ろんぶんによりますと、新型しんがたコロナのmRNAワクチンを3かい接種せっしゅしたひとなど血液けつえき使つかった実験じっけんでは、「BA.4」と「BA.5」は、「BA.2」にくらべて中和ちゅうわ抗体こうたい効果こうかが4ぶん1以下いかになっていたということです。

さらになる変異へんいウイルスも

きのう国内こくないでも検疫けんえき以外いがいはじめてオミクロンかぶ一種いっしゅ「BA.2.75」が検出けんしゅつされたと神戸こうべ発表はっぴょうしました。
ことし6つき最初さいしょにインドから報告ほうこくされた変異へんいウイルスで、イギリスやドイツ、アメリカなどでもつかっています。

「BA.5」など同様どうように、免疫めんえき逃避とうひする性質せいしつがあり、インドでは「BA.5」よりも増加ぞうかスピードはやということです。

濱田はまだとくにん教授きょうじゅは「これまで主流しゅりゅうだった『BA.2』よりも免疫めんえき逃避とうひしやすい、免疫めんえきあるひと感染かんせんしやすい可能かのうせいたかということで、WHOも注目ちゅうもくして監視かんしをしている。日本にっぽんみなさん心配しんぱいする必要ひつようまだないとおもが、行政ぎょうせいレベルでは、このあたらしいウイルスがどのような特徴とくちょうっているのか、かなり厳重げんじゅう監視かんししたほうがいいとおもう」とはなしています。
ソース:NHK ニュース