日大にちだいアメフト部ぶの特異とくい体質たいしつ浮き彫うきぼりに

日本にっぽん大学だいがくアメリカンフットボール部ぶの選手せんしゅが重大じゅうだいな反則はんそく行為こういをした問題もんだいで、関東かんとう学生がくせいアメリカンフットボール連盟れんめいの臨時りんじの理事りじ会かいは、日大にちだいの内田うちだ正人まさと前ぜん監督かんとくと井上いのうえ奨すすむ前ぜんコーチを最もっとも重おもい除名じょめい処分しょぶんとしました。規律きりつ委員いいん会かいの調査ちょうさからは選手せんしゅを精神せいしん的てきに追い込おいこむ指導しどうが日常にちじょう化かしていたなど、特異とくいな体質たいしつが改あらためて浮き彫うきぼりになりました。

今月こんげつ６ろく日にちに行おこなわれた日大にちだいと関西かんさい学院がくいん大学だいがくの定期ていき戦せんで日大にちだいの選手せんしゅが後うしろからタックルする重大じゅうだいな反則はんそく行為こういをして全治ぜんち３さん週間しゅうかんのケガを負おわせました。

試合しあいを主催しゅさいした関東かんとう学生がくせい連盟れんめいは２に９きゅう日にち臨時りんじ理事りじ会かいを開ひらき日大にちだいの内田うちだ前ぜん監督かんとくと井上いのうえ前ぜんコーチを「除名じょめい」、森もり琢みがくヘッドコーチを「資格しかくの剥奪はくだつ」、反則はんそく行為こういをした選手せんしゅとチームについては「今年度こんねんどシーズン終了しゅうりょうまでの公式こうしき試合しあいの出場しゅつじょう資格しかく停止ていし」とする処分しょぶんを決きめました。

事実じじつ解明かいめいにあたった規律きりつ委員いいん会かいの調査ちょうさによりますと日大にちだいアメリカンフットボール部ぶでは、一度いちど監督かんとくを退しりぞいた内田うちだ前ぜん監督かんとくが復帰ふっきした去年きょねんからチームの雰囲気ふんいきが変かわり、「白しろいものも内田うちださんが黒くろといえば黒くろなんだ、というコーチもいた。理不尽りふじんでも、はいというのが当然とうぜんのおきてだった」としています。

また「内田うちだ前ぜん監督かんとくは活躍かつやくしそうな選手せんしゅを全員ぜんいんの前まえで名指なざしして、『結果けっかを出ださなければ干ほすぞ』と圧力あつりょくをかけ、ひたすら厳きびしい条件じょうけんを課かした。選手せんしゅの間までは『はまる』と表現ひょうげんされ、当該とうがい選手せんしゅも『はまった』と言いえる。『はまった』選手せんしゅの精神せいしん的てき重圧じゅうあつは相当そうとうなものだった」として、日大にちだいでは内田うちだ前ぜん監督かんとくのもと、選手せんしゅを精神せいしん的てきに追い込おいこむ指導しどうが日常にちじょう化かしていたと指摘してきしました。

さらに、反則はんそく行為こういの背景はいけいとして内田うちだ前ぜん監督かんとくが絶対ぜったい的てきな権力けんりょくを持もつ中なか、「行き過いきすぎた指導しどう、それをおもんばかったコーチ、何なにも言いえなかったチームがあった」と結論けつろんづけていて、日大にちだいアメリカンフットボール部ぶの特異とくいな体質たいしつが改あらためて浮き彫うきぼりになりました。

規律きりつ委員いいん会かいの委員いいん長ちょうを務つとめ調査ちょうさにあたった森本もりもと啓司けいじ専務せんむ理事りじは「スポーツの中なかではある程度あるていど、厳きびしくするなかで成長せいちょうするということも事実じじつだが、精神せいしん的てきに最後さいごまで追い込おいこんでしまったことについては、指導しどう者しゃとして不向ふむきであるとしか言いいようがない」と話はなしました。

ソース：NHK ニュース