宇宙うちゅうの謎なぞに迫せまれるか... 国立こくりつ天文台てんもんだいに世界せかい最高さいこう速そくスパコン

天文学てんもんがく専用せんようのものとしては世界せかい最高さいこう速そくとなるスーパーコンピューターを国立こくりつ天文台てんもんだいが新あらたに導入どうにゅうし、望遠鏡ぼうえんきょうなどによる通常つうじょうの観測かんそくでは見みえない未知みちの宇宙うちゅうの姿すがたを明あきらかにできると期待きたいされています。

この新あらたなスーパーコンピューター「アテルイ」は、岩手いわて県けん奥州おうしゅう市しにある国立こくりつ天文台てんもんだい水沢すいたくキャンパスに設置せっちされたもので、１いち日にち報道陣ほうどうじんに公開こうかいされました。

国立こくりつ天文台てんもんだいによりますと、「アテルイ」は１いち秒間びょうかんに３さん０ぜろ０ぜろ０ぜろ兆ちょう回かいの計算けいさんができる、天文学てんもんがく専用せんようのものとしては世界せかい最高さいこう速そくのスピードを誇ほこります。

天文てんもん学がくの分野ぶんやでは、観測かんそくが難むずかしい天体てんたい現象げんしょうを、コンピューター上じょうで再現さいげんし宇宙うちゅうの謎なぞに迫せまる「シミュレーション天文てんもん学がく」の重要じゅうよう性せいが高たかまっていて、「アテルイ」を使つかえば、私わたしたちの銀河ぎんが系けいにある数すう千せん億おく個この恒星こうせいを再現さいげんし、その成り立なりたちや構造こうぞうを調しらべたり、恒星こうせいが寿命じゅみょうを終おえる際さいに起おきる宇宙うちゅう最大さいだいのエネルギーの放出ほうしゅつ現象げんしょうとされる「超新星ちょうしんせい爆発ばくはつ」を再現さいげんすることも可能かのうだということです。

「アテルイ」は東京とうきょう・三鷹みたかの国立こくりつ天文台てんもんだい本部ほんぶと専用せんよう回線かいせんで結むすばれ、提案ていあんが採用さいようされた研究けんきゅう者しゃは無料むりょうで利用りようできるということで、国立こくりつ天文台てんもんだいの小久保こくぼ英一郎えいいちろう教授きょうじゅは「より現実げんじつに近ちかい条件じょうけんで、シミュレーションすることが可能かのうになり、理論りろんや観測かんそくだけではわからなかった新あたらしい現象げんしょうを見みつけることができると期待きたいしている」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース