Hiện Furigana
新幹線殺傷事件「男と被害者との間にトラブルなかった」
2018-06-10 03:57:40

9日夜、神奈川県内を走行中だった東海道新幹線の車内で乗客が相次いで刃物で切りつけられ、男性1人が死亡し女性2人がけがをした事件で、居合わせた乗客が警察に対し「事件の直前まで、逮捕された男と被害者との間にトラブルはなかった」と説明していることがわかりました。警察は男がいきなり切りつけたと見て詳しい状況を調べています。
9日午後10時ごろ、新横浜駅と小田原駅の間を走行していた東京発・新大阪行きの東海道新幹線「のぞみ265号」の12号車で、乗客3人が相次いで首などを切りつけられ、男性1人が死亡し、女性2人がけがをしました。
警察が身元の確認を進めたところ、死亡したのは兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん(38)とわかりました。
警察によりますと、殺人未遂の疑いで逮捕した愛知県岡崎市の無職、小島一朗容疑者(22)は当時、車内に複数の刃物を持ち込んでいて、調べに対し「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」などと供述しているということです。
被害者と面識はなかったと見られるほか、同じ車両に居合わせた乗客は警察に対し「事件の直前まで、容疑者と被害者との間にトラブルはなかった」と説明しているとうことです。
このため警察は、小島容疑者がいきなり被害者らを切りつけたと見て詳しい状況を調べるとともに、11日に容疑を殺人に切り替えて検察庁に身柄を送る方針です。
警察が身元の確認を進めたところ、死亡したのは兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん(38)とわかりました。
警察によりますと、殺人未遂の疑いで逮捕した愛知県岡崎市の無職、小島一朗容疑者(22)は当時、車内に複数の刃物を持ち込んでいて、調べに対し「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」などと供述しているということです。
被害者と面識はなかったと見られるほか、同じ車両に居合わせた乗客は警察に対し「事件の直前まで、容疑者と被害者との間にトラブルはなかった」と説明しているとうことです。
このため警察は、小島容疑者がいきなり被害者らを切りつけたと見て詳しい状況を調べるとともに、11日に容疑を殺人に切り替えて検察庁に身柄を送る方針です。
小島容疑者 学校でいじめ 両親と不仲も
逮捕された小島容疑者(22)の父親や叔父、祖母によりますと、小島容疑者は愛知県一宮市の実家で家族と中学2年生の冬ごろまで暮らしていました。
しかし中学校でのいじめや両親との不仲が原因で不登校になってからは実家を出て、母親がボランティアとして関わっていた一宮市内にある居場所のない人たち向けの自立支援施設に入所していました。
自立支援施設の担当者によりますと、施設には14歳から19歳まで入所し、勉強会やボランティア活動に取り組みながら一宮市内の定時制高校を3年間で卒業したということです。
卒業後は名古屋市内の職業訓練校に通い、一度は埼玉県の機械修理会社に就職しましたが、会社での人間関係に不満を持ち、すぐに退職したということです。
その後、一宮市内に戻りましたが母親とのトラブルが絶えず、おととしの10月から岡崎市にある母方の叔父や祖母が暮らす家で生活するようになったということです。
去年の9月ごろには祖母が小島容疑者と養子縁組をして息子として迎え入れました。
しかし小島容疑者は「自由になりたい」「死にたい」などと口にするようになり、去年12月ごろには突然、岡崎市の家を出て行き、その後はほとんど連絡が途絶えていたということです。
しかし中学校でのいじめや両親との不仲が原因で不登校になってからは実家を出て、母親がボランティアとして関わっていた一宮市内にある居場所のない人たち向けの自立支援施設に入所していました。
自立支援施設の担当者によりますと、施設には14歳から19歳まで入所し、勉強会やボランティア活動に取り組みながら一宮市内の定時制高校を3年間で卒業したということです。
卒業後は名古屋市内の職業訓練校に通い、一度は埼玉県の機械修理会社に就職しましたが、会社での人間関係に不満を持ち、すぐに退職したということです。
その後、一宮市内に戻りましたが母親とのトラブルが絶えず、おととしの10月から岡崎市にある母方の叔父や祖母が暮らす家で生活するようになったということです。
去年の9月ごろには祖母が小島容疑者と養子縁組をして息子として迎え入れました。
しかし小島容疑者は「自由になりたい」「死にたい」などと口にするようになり、去年12月ごろには突然、岡崎市の家を出て行き、その後はほとんど連絡が途絶えていたということです。
容疑者の父「注意されると威嚇することも」
愛知県一宮市に住む小島容疑者の父親(51)は「被害者の方、ご遺族の方に申し訳ない。息子には罪をきちんと償うよう話したい」と語りました。
また、小嶋容疑者が中学3年生のころ、親子で取っ組み合いのけんかになり警察を呼んだことがあることや、小島容疑者が自分の意思で自宅を出て祖母の家などに移り住んだことを明らかにしました。
そのうえで、本人の性格について「幼いころは人気者だったが、だんだん友達が減って引きこもるようになり、中学生になったころからは家族と一緒に食卓を囲むこともなくなった。自分のことは話さないが、基本的に自分は正しいと思っているところがあり、周りから注意されると威嚇するようなところがある」と話しています。
また、小嶋容疑者が中学3年生のころ、親子で取っ組み合いのけんかになり警察を呼んだことがあることや、小島容疑者が自分の意思で自宅を出て祖母の家などに移り住んだことを明らかにしました。
そのうえで、本人の性格について「幼いころは人気者だったが、だんだん友達が減って引きこもるようになり、中学生になったころからは家族と一緒に食卓を囲むこともなくなった。自分のことは話さないが、基本的に自分は正しいと思っているところがあり、周りから注意されると威嚇するようなところがある」と話しています。
亡くなった男性の隣人「穏やかで温厚な人」
死亡した会社員の梅田耕太郎さん(38)は兵庫県尼崎市のマンションで暮らしていました。
梅田さんの隣の部屋に住む40代の女性によりますと、梅田さんはマンションの13階の部屋に夫婦2人で暮らし、共働きだったということです。
女性は「梅田さんがマンションに入居した際に丁寧にあいさつしてもらいました。それ以来、朝、梅田さんが出勤するときなどに何度か言葉を交わしたことがありますが、自分の娘にも優しく接してくれとても穏やかで温厚な印象の人でした。亡くなったと聞いて本当にショックで、言葉が出ません」と話していました。
梅田さんの隣の部屋に住む40代の女性によりますと、梅田さんはマンションの13階の部屋に夫婦2人で暮らし、共働きだったということです。
女性は「梅田さんがマンションに入居した際に丁寧にあいさつしてもらいました。それ以来、朝、梅田さんが出勤するときなどに何度か言葉を交わしたことがありますが、自分の娘にも優しく接してくれとても穏やかで温厚な印象の人でした。亡くなったと聞いて本当にショックで、言葉が出ません」と話していました。
「安全対策をしっかり」利用客
JR東京駅で新幹線の利用客に話を聞きました。
名古屋駅から到着した22歳の会社員の女性は「新幹線を利用する前日に起きた事件だったので、ニュースで知った時はとても驚きました。事件直後だったので、新幹線を利用するのは少し不安でした。新幹線は便利でこれからも利用する機会が多いと思うので、車内の見回りなどを強化してもらえたら安心して利用できると思います」と話していました。
新大阪駅から到着した44歳の会社員の男性は「車内の雰囲気はいつもと変わらず、乗客も落ち着いていました。ふだんから乗っている新幹線で今回のような事件が起きるのはあってはならないことだし、怖いと思いました。同じようなことが起きないように、時間や手間がかかったとしても手荷物を検査して安全対策に力を入れてほしいです」と話していました。
新大阪駅に向かう20歳の会社員の女性は「事件のことを知って怖いと思いました。ふだんより周囲を気にしながら乗ろうと思います。月に1回、仕事で新幹線は利用しているので、安全対策はしっかりしてもらいたいです」と話していました。
名古屋駅から到着した22歳の会社員の女性は「新幹線を利用する前日に起きた事件だったので、ニュースで知った時はとても驚きました。事件直後だったので、新幹線を利用するのは少し不安でした。新幹線は便利でこれからも利用する機会が多いと思うので、車内の見回りなどを強化してもらえたら安心して利用できると思います」と話していました。
新大阪駅から到着した44歳の会社員の男性は「車内の雰囲気はいつもと変わらず、乗客も落ち着いていました。ふだんから乗っている新幹線で今回のような事件が起きるのはあってはならないことだし、怖いと思いました。同じようなことが起きないように、時間や手間がかかったとしても手荷物を検査して安全対策に力を入れてほしいです」と話していました。
新大阪駅に向かう20歳の会社員の女性は「事件のことを知って怖いと思いました。ふだんより周囲を気にしながら乗ろうと思います。月に1回、仕事で新幹線は利用しているので、安全対策はしっかりしてもらいたいです」と話していました。
安部教授「安全対策 再考を」
鉄道の安全対策に詳しい関西大学社会安全学部の安部誠治教授は「東京駅などの改札は乗客の数が多く、全員の手荷物検査を行うのは難しいのが現状だ。しかし、高速で走る新幹線は爆発物などの危険物を持ち込まれると多くの犠牲者が出るおそれがある。安全対策についてもう一度考え直し、荷物の中身を調べるセンサーを開発するなど、時間がかかっても技術開発を進めるべきだ」と話しています。
ソース:NHK ニュース