土砂どしゃ災害さいがい 被害ひがい拡大かくだいの原因げんいんは「コアストーン」か

今回こんかいの記録きろく的てきな豪雨ごううでは、各地かくちで土砂どしゃ災害さいがいが相次あいついでいますが、「コアストーン」と呼よばれる大おおきな岩いわが、土砂どしゃとともに流ながれ下くだったことが、被害ひがいを拡大かくだいさせた可能かのう性せいがあると専門せんもん家かは指摘してきしています。

今回こんかいの豪雨ごううで被害ひがいが大おおきかった広島ひろしま県けんや岡山おかやま県けんの被災ひさい地ちでは、土砂どしゃとともに大おおきな岩いわが流ながれ下くだっていたことが確認かくにんされています。

土砂どしゃ災害さいがいに詳くわしい鹿児島かごしま大学だいがくの地頭じとう薗その隆たかし教授きょうじゅによりますと、こうした岩いわは「コアストーン」と呼よばれ、山やまあいの地盤じばんを作つくる「花はなこう岩いわ」が風化ふうかする過程かていでできるということです。

「花はなこう岩いわ」に亀裂きれつが入はいると、雨水あまみずなどがしみこんで風化ふうかが進すすみ、一部いちぶが「真砂まさご土ど」と言いわれる崩くずれやすい土どになりますが、風化ふうかしなかった部分ぶぶんが「コアストーン」として残のこり、中なかには大おおきさが２にメートル前後ぜんご、重おもさが数すうトンのものもあるということです。

地頭じとう薗その教授きょうじゅは、大量たいりょうの雨水あまみずによって、土砂どしゃと一緒いっしょに「コアストーン」が流ながれ下くだり、被害ひがいを拡大かくだいさせた可能かのう性せいがあると指摘してきしています。

「コアストーン」は、花はなこう岩いわを含ふくむ地質ちしつが多おおい、中国ちゅうごく地方ちほうや近畿きんき地方ちほう、それに東海とうかい地方ちほうなど、全国ぜんこく各地かくちの山やま沿ぞいで確認かくにんされています。

地頭じとう薗その教授きょうじゅは「中国ちゅうごく地方ちほうは花はなこう岩いわの地盤じばんが広ひろがり、被害ひがいが繰り返くりかえし起おきてきた。土砂どしゃだけでなくコアストーンも流ながれ下くだると破壊はかい力りょくが増加ぞうかする。今後こんご、復旧ふっきゅうを進すすめる際さいには、コアストーンを止とめる砂防さぼうえん堤つつみや、ワイヤーネットを張はるなどの対策たいさくが必要ひつようだ」と話はなしていました。

ソース：NHK ニュース