Hiện Furigana
米ロ首脳会談「ロシア疑惑」否定で関係改善を強調
2018-07-16 21:19:03

アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談が日本時間の16日夜、行われました。アメリカ大統領選挙に干渉したとされるいわゆる「ロシア疑惑」をめぐり、トランプ大統領がプーチン大統領の主張を受け入れる形でロシアの関与に否定的な見方を示すとともに、両首脳が関係改善に取り組む姿勢を強調しました。
トランプ大統領とプーチン大統領との首脳会談は、フィンランドの首都ヘルシンキで日本時間の16日夜、行われました。
会談では、シリアや北朝鮮情勢、核軍縮などの課題のほか、おととしのアメリカ大統領選挙にロシアが干渉したとされるいわゆる「ロシア疑惑」についても意見が交わされました。
会談後の共同記者会見でトランプ大統領は、「われわれの関係はかつてなく悪かったが、それは変わった」と述べ、プーチン大統領も、「関係の健全化に向けた第1歩を踏み出した」として、ともに関係改善に取り組む姿勢を強調しました。
そのうえで、ロシア疑惑についてプーチン大統領は、「これまでもアメリカの選挙に干渉していないし、干渉するつもりもない」と述べ、改めて否定しました。
これに対しトランプ大統領も、「プーチン大統領は力強く否定した。私もロシアが関与していると信じる理由はない」として、プーチン大統領の主張を受け入れる形でロシアの関与に否定的な見方を示しました。
今回の会談で両首脳は、両国関係の悪化の要因にもなっていたロシア疑惑をともに否定し、首脳間の連携をアピールした形です。
ただシリアや核軍縮などの重要課題をめぐっては具体的な合意にまでは至らず、今後、両国関係の改善がどこまで進むかは不透明です。
会談では、シリアや北朝鮮情勢、核軍縮などの課題のほか、おととしのアメリカ大統領選挙にロシアが干渉したとされるいわゆる「ロシア疑惑」についても意見が交わされました。
会談後の共同記者会見でトランプ大統領は、「われわれの関係はかつてなく悪かったが、それは変わった」と述べ、プーチン大統領も、「関係の健全化に向けた第1歩を踏み出した」として、ともに関係改善に取り組む姿勢を強調しました。
そのうえで、ロシア疑惑についてプーチン大統領は、「これまでもアメリカの選挙に干渉していないし、干渉するつもりもない」と述べ、改めて否定しました。
これに対しトランプ大統領も、「プーチン大統領は力強く否定した。私もロシアが関与していると信じる理由はない」として、プーチン大統領の主張を受け入れる形でロシアの関与に否定的な見方を示しました。
今回の会談で両首脳は、両国関係の悪化の要因にもなっていたロシア疑惑をともに否定し、首脳間の連携をアピールした形です。
ただシリアや核軍縮などの重要課題をめぐっては具体的な合意にまでは至らず、今後、両国関係の改善がどこまで進むかは不透明です。
「ロシアの関与は明白」米国家情報長官が異例の声明
トランプ大統領が、プーチン大統領の主張を受けアメリカ大統領選挙へのロシアの関与に否定的な見方を示したことをめぐり、アメリカの情報機関のトップ、コーツ国家情報長官は16日、ロシアの関与は明白だと強調する異例の声明を発表しました。
この中でコーツ長官は「情報機関の役割は大統領と政策立案者に事実に基づく最良の情報を提供することだ。ロシアが大統領選挙に干渉したというわれわれの分析結果は明白だ」として、ロシアによる干渉を断定したアメリカの情報機関の分析結果に誤りはないと強調しました。
そして「ロシアは現在も民主主義を弱体化させる試みを続けており、われわれは今後もアメリカの安全保障のため、客観的な情報をありのままに提供し続ける」として、ロシアの活動に警戒感を示しました。
この中でコーツ長官は「情報機関の役割は大統領と政策立案者に事実に基づく最良の情報を提供することだ。ロシアが大統領選挙に干渉したというわれわれの分析結果は明白だ」として、ロシアによる干渉を断定したアメリカの情報機関の分析結果に誤りはないと強調しました。
そして「ロシアは現在も民主主義を弱体化させる試みを続けており、われわれは今後もアメリカの安全保障のため、客観的な情報をありのままに提供し続ける」として、ロシアの活動に警戒感を示しました。
トランプ大統領の対応に反発強まる
「ロシア疑惑」をめぐり、トランプ大統領がロシアの関与に否定的な見方を示したことに対し、アメリカ国内では与野党の議員から反発が相次いでいるほか、アメリカの主要メディアも批判的に伝えています。
このうち与党・共和党のライアン下院議長は声明で「ロシアが大統領選挙に干渉し、アメリカと世界の民主主義をむしばもうとしていることは疑いのない事実だ。アメリカはロシアによる民主主義への卑劣な攻撃をやめさせるために責任ある行動をとらせなければならない」として、トランプ大統領の対応に疑問を呈しました。
また共和党の重鎮、マケイン上院議員は「きょうの記者会見は、アメリカ大統領による最悪のふるまいの1つとして人々に記憶されるだろう」と強く批判しました。さらに民主党の下院トップ、ペロシ院内総務は「トランプ大統領のふるまいは見ているこちらが恥ずかしくなるもので、ロシアがトランプ大統領の個人的、あるいは金銭的に何かを握っていることを示している」と述べました。
アメリカの主要メディアも批判的に伝え、ABCテレビは「トランプ大統領は『ロシアの手は汚れていない』というプーチン大統領の主張を受け入れ、自分が大統領を務める国で起きた犯罪を追及する機会をみずから断った」と伝えました。
またワシントン・ポストは「トランプ大統領は『ロシア疑惑』を疑わないだけでなく、プーチン大統領の肩を持ち自国の政府がうそをついているかのような主張をしていた」として、今後、関係する政府機関で大統領に対する信頼が低下するおそれがあるという見方を伝えました。
このうち与党・共和党のライアン下院議長は声明で「ロシアが大統領選挙に干渉し、アメリカと世界の民主主義をむしばもうとしていることは疑いのない事実だ。アメリカはロシアによる民主主義への卑劣な攻撃をやめさせるために責任ある行動をとらせなければならない」として、トランプ大統領の対応に疑問を呈しました。
また共和党の重鎮、マケイン上院議員は「きょうの記者会見は、アメリカ大統領による最悪のふるまいの1つとして人々に記憶されるだろう」と強く批判しました。さらに民主党の下院トップ、ペロシ院内総務は「トランプ大統領のふるまいは見ているこちらが恥ずかしくなるもので、ロシアがトランプ大統領の個人的、あるいは金銭的に何かを握っていることを示している」と述べました。
アメリカの主要メディアも批判的に伝え、ABCテレビは「トランプ大統領は『ロシアの手は汚れていない』というプーチン大統領の主張を受け入れ、自分が大統領を務める国で起きた犯罪を追及する機会をみずから断った」と伝えました。
またワシントン・ポストは「トランプ大統領は『ロシア疑惑』を疑わないだけでなく、プーチン大統領の肩を持ち自国の政府がうそをついているかのような主張をしていた」として、今後、関係する政府機関で大統領に対する信頼が低下するおそれがあるという見方を伝えました。
ソース:NHK ニュース