中国ちゅうごくで犬いぬの虐待拡大ぎゃくたいかくだい　子こどもが相次あいつぎ犬いぬに噛かまれ…

　中国ちゅうごくでは2歳さいの女おんなの子こが大型犬おおがたけんにかまれて重傷じゅうしょうを負おった事件じけんをきっかけに、犬いぬを残酷ざんこくに虐待ぎゃくたいする動うごきが広ひろがっています。保護活動ほごかつどうに取とり組くむ女性じょせいは「政府せいふが動うごかなければ根本的こんぽんてきな解決かいけつはない」と訴うったえています。

　先月せんげつ16日にち、四川省しせんしょうで2歳さいの女おんなの子こが放はなし飼かいの大型犬おおがたけんに襲おそわれ、腎臓じんぞうなどを損傷そんしょうする大おおけがをしました。

　また、今月こんげつにも湖南省こなんしょうで10歳さいの男おとこの子こ、安徽省あんきしょうで7歳さいの女おんなの子こが犬いぬにかまれる事件じけんが相次あいつぎました。

　こうした事件じけんを受うけて中国ちゅうごくでは、当局とうきょくや市民しみんらが野良犬のらいぬなどを捕つかまえて棒ぼうでたたくなど残酷ざんこくな方法ほうほうで処分しょぶんしています。

　SNSなどには矢やが刺ささった犬いぬや、リードのない飼かい犬いぬが強引ごういんに連つれていかれる動画どうがが投稿とうこうされています。

　北京ぺきんに隣接りんせつする河北省かほくしょうで保護活動ほごかつどうに取とり組くむホウ楽らくさん（36）は、捨すてられた犬いぬなどおよそ300頭とうを世話せわしています。

　ホウさんは、犬いぬにかまれる被害ひがいを防ふせぐため、リードの義務化ぎむかなど飼かい主ぬしの意識いしきの向上こうじょうが必要ひつようだと話はなしています。

　また、ペットブームが原因げんいんの「無秩序むちつじょな繁殖はんしょく」も問題もんだいだとして、犬いぬの数かずを抑おさえる制度作せいどづくりを訴うえています。

　保護活動ほごかつどうに取とり組くむ　ホウ楽らくさん：「一人ひとりに責任せきにんを負おわすことはできないし、すべての人ひとにマナーを求もとめるのは無理むりだ。政府せいふが動うごかなければ、問題もんだいを解決かいけつすることはできない」

　中国本土ちゅうごくほんどでは動物どうぶつの虐待ぎゃくたいに関かんする法律ほうりつはなく、早急そうきゅうに法制化ほうせいかを求もとめる声こえも上あがっています。

ソース：NHK ニュース